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松居一代さんの息子のアトピーを治した、中国の漢方医の思い出 その1

松居一代さんの息子さんが、中国の漢方の先生に治してもらった

という話は有名ですが、私はその先生について

2年間本場中国の漢方の皮膚科を直接学びました。

その先生は北京中医薬大学付属病院の副院長で、

皮膚科医として有名な秦漢琨先生です。

ちょうどその頃、先生は北京中医薬大学日本校の設立準備のため、

日本にいらしていました。

中医学(漢方)を熱心に学んでいる薬剤師がいる、

ということで紹介されて埼玉県川越市にある私の店に指導にいらしてくださいました。

 

日本語が全くお出来にならないのに、おひとりで都内からいらして、

東上線の新河岸駅で私の名刺を通行人に見せて

道を尋ねていらっしゃるお姿が鮮明にまぶたに焼き付いています。

 

日本語は「かゆいい~?」と「お通じは~?」の二つだけ。

皮膚病と言うのは、皮膚を見ますから、

それだけで中医診断ができる、というわけです。

 

痒みはアトピーの特徴です。ニキビやほかの皮膚病と区別できます。

便通は中医学(漢方)では大事な体質のチェック法です。

 

便秘があれば体の中に「熱」がこもっています。

「熱」がこもっているので皮膚が赤く、乾燥するのです。

この「痒い」と便通が皮膚病の鑑別のポイントなのです。

 

秦先生は全身細かく見てくださり、言葉が通じなくても慈愛のこもった診察は、

その時診てもらった男性の患者さんが「あの先生元気?会いたいなあ」

と後あとまで、おっしゃるくらいでした。

 

皮膚の難病の尋常性乾癬や慢性じんましんなどが

みるみるうちによくなる姿を見て、私も中医学の皮膚科のすごさを感じました。

 

アトピーはさすがにすぐ、というわけにはいきませんでしたが

ステロイドの副作用と慢性で肌が赤く、てかてかしてかゆみの取れない人たちも

だんだん良くなり、その後20年後にお会いした方も、悪くなってはいない、と喜んでいました。

 

先生の処方の特徴は胃腸をいたわる処方で、

消化の漢方生薬をどの人にも使っていたのが印象に残っています。

 

皮膚病は食べ物が大事です、と同時にそれを消化して

血にして、丈夫な皮膚を作ることが大事なのです。

 

松居さんの息子さんは始め中国にいる漢方医に診てもらい、

その後その漢方医の大学の教官である秦 漢琨に診てもらいすっかりよくなったようです。

しかし秦先生は有名になってしまい、毎晩11時ころまで往診され体調を崩されました。

薬剤師 中国政府認定国際中医師 植松 光子 2014年1月23日

その2はこちら→松居一代さんの息子のアトピーを治した、中国の漢方医の思い出 その2