新しい年号「令和」は、
気高く美しい心を寄せ合う、という意味らしいです。
「初春令月 気淑風和 梅鏡前・・」万葉集出典。
「時あたかも新春の良き月、空気は麗しく和らぎ
梅は鏡の前の美女・・」
令嬢 淑女という言葉があります。
高貴な感じがしますね。
淑女で思い出しましたが、私の中学の入学式に、
校長先生が話されたことは忘れられません。
「皆さんは紳士、淑女ですから、
校外でもそれを忘れないで行動してください」
小学校を卒業したばかりの12歳の子供に「紳士、淑女」と言われ動転しました。
そして学校外でもきちんとしなければ、と思ったものです。
今回の「令和」という年号は戦後から75年、
食べるものもない時代から、経済成長の時代を過ぎ、
心の気高さを保つような時代になったのか、
とこの年号を見て感じました。
そういえば私の中学校は静岡市立城内中学校といい、
駿府城の跡の石垣で囲まれた中にありました。
校舎は、兵隊が使った真っ黒な兵舎を白くまだらに塗ってあり、
教室には裸電球が一個ぶらさがっているだけ。
床は軍靴の滑車で板は削り取られ、
教室の仕切り壁はぶち破られ、そこをまた板で打ちつけて補助してありました。
そんな時代に「紳士 淑女になりなさい」
とおっしゃった校長先生は素晴らしい。
朝の挨拶も、生徒がいう前に校長先生からおっしゃるので、と
生徒のほうから一生けん命したものでした。


