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翡翠(ひすい)が取り持つ輝きご縁

20年ほど前のことです。

中医学の勉強の研修団の一員として北京へ行った折、

デパートで翡翠(ひすい)の売り場を見ていました。

 

以前香港で翡翠の指輪を買って以来、翡翠が大好きになっていました。

付添いの楊先生が「翡翠なら雲南省に良いものがありますよ。」

と、声を掛けて下さいました。

「雲南省!?」「どうしたら雲南にいけるかしら?」

 

雲南中医薬大学は楊 達先生の母校で、

先生は皮膚科の専門医としてこの大学で教えていたことがあるので、

多くの教授、医師たちは同級生や友人たちです。

 

楊先生の尽力で皮膚科の研修団を作り、遠い雲南に行けるようになりました。

チベットに近く、気候は暖かく湿気が多いので、

日本と似た皮膚病の人が多く、勉強になります。

 

早速、雲南中医薬大学の附属病院に研修に行きました。

なんと、病院の隣に翡翠市場があったんです!!

 

毎日昼休みに通い、品定め。

始めは良い悪いが分かりませんでしたが、次第に目が慣れてきました。

 

この病院は、中国で1、2の皮膚科を主として、

全国から患者さんが集まっていました。

今に到るまで、毎年この病院に通うようになり、

中医皮膚科を深く勉強するようになりました。

 

楊 達先生の友人ということで、とてもよくして下さり、

東日本大震災の時は歓迎会で黙祷をささげて下さり、

多くの寄付金も集めて下さいました。

 

また、私が風邪で寝込んだ時は、

ホテルまで院長がお粥を持ってきて下さり、

中国の方の優しさに触れ心が熱くなりました。

 

こんな翡翠がきっかけで、私の中医皮膚科の勉強が始まり、

一生をかける学問となりました。

人生っておもしろいですね。あなたの人生のきっかけはなんですか?

最期までお読み下さり、ありがとうございます。

(写真 雲南省中医医院皮膚科)