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便秘解消法・気持ちの持ち方など
*気持ちの持ち方
腸は副交感神経、すなわちリラックス神経が働くと動きます。
緊張していると働きません。朝忙しいと便意を催しても消えてしまうことは経験済みでしょう。
そのためにも、朝少し早く起きて気持ちのゆとりを持つと、
副交感神経が働きスムースに排便できます。
すっきりして一日を爽やかな気持ちでスタートすることは大事です。
生き生きした顔で人とあうと物事はうまくいきます。運もついてきますよ。
また、よく笑うこと。
笑うと横隔膜が上下に動きます。その周りにある肺、心臓、胃と腸も揺さぶられます。
腸に刺激を与えますので腸は動きやすくなります。笑うとおなかが空くでしょう。
胃が動かされるからです。笑うことによって内臓全体が動き元気になり、気持ちも元気になります。
昔から「笑う門には福来る」というではありませんか。
便がすっきり出なく元気のない顔には福の神も近づかないでしょう。
さあ、今日から大きな声で笑ってみませんか!!
*よく動くこと
好きなこと、興味のあるところにどんどん行ってみましょう。
買い物やカルチャーなどなんでもいいです。
考えていないでまず一歩を踏み出してみましょう。
外出をすれば自然に歩きます。よく体を動かすことは腸も動きます。
また人との会話も増えるでしょう。しゃべれば体が熱くなり発汗します。
血も動きます。全身が生き生きと動けばお腹もすき、腸も動きます。
楽しく一日を過ごして腸を働かせましょう。
文責 薬剤師 国際中医師 植松光子
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便秘解消法・睡眠
早寝早起きは便秘に効果があるんですよ。
漢方の体内時計、子午流注(しごるちゅう)によると(HP参照:子午流注 -中医の時間医学-)
子の刻夜11時に寝ていると、胆が働き、肝が働くので一日の疲れを取り解毒し、
寅の刻朝の3時には肺が働いて新鮮な空気を体内に取り入れ、卯の刻5時には大腸が動き始め、
6時には排便でき、腸が空っぽになって辰の刻7時に胃が働いておいしく朝食がいただける、
というシステムになっているのです。
ここに注目!!
朝食前に腸が自然に動いて排便するのが自然なのです。
よく朝ご飯を食べると腸が働く、というのは自然ではないのです。
夜11時に寝ている人は朝食事をしないうちに腸が動くことを、実感しているかもしれません。
便秘に悩んでいるかたは、ぜひ11時には寝てみてください。
続けると体調がよくなり便通もよくなるはずです。2000年間の人類実践済みですから。
ただ現代の人は仕事などで夕食や帰宅が遅いことが多いです。
夕食から寝るまで4時間はあけた方がいいといわれるので、寝る時間を遅らせている人もいます。
漢方では「食べるより寝ること」と言います。
遅い夕食の人は食べなくてもいい、とはいいませんが主食をやめて
軽いサラダとかスープだけの方が安眠できます。試してみてください。
文責 薬剤師 国際中医師 植松光子
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便秘に使う漢方生薬
漢方の便秘薬の多くは油脂を豊富に含む種で、腸管と便を潤滑にして動きやすくしています。
とくに病気の長い人・高齢者・産後など、乾燥して水分や血が少なくなっている乾燥便秘に適しています。
産後はお産の時の出血や、授乳で非常に水分と血液をとられます。
ブログ「あなただけの便秘解消法」の1番の「気が不足するタイプ」・2番の「血が不足するタイプ」と
3番の「水の足りないタイプ」に当てはまります。
症状により、潤す漢方薬や血を補う当帰なども加えます。
3番の乾燥タイプなら乾燥して便秘になったのですから潤す食べ物や漢方薬。
2番の血が足りなければ当帰など血を補って潤す漢方薬は便秘を治すだけでなく、肌色もピンク色になり潤って体も温まります。
漢方薬の使い方は1種類を飲むのではなく、体質に合った処方の中に含まれています。
体質を治しながら自然に良くしていく考えです。1種類では効果がないか、強すぎます。
必ず漢方の専門家に相談してお買いください。
〇蜂蜜もなんと便秘薬です。虚弱者や乾燥便秘にお湯で薄めて飲みます。
蜂蜜はほかには乾燥した咳にも薄めて飲んだり、胃腸の弱い人の胃痛に漢方煎じ薬に加えたりすることもあります。
スムージーに毎日少量加えるのも効果的です。1日9~30g
1歳未満のお子さんにはあげないで下さい。
〇麻子仁(ましにん)麻の種
滋養作用もあり、乾燥便秘に良い。
〇杏仁 あんずの種 杏仁豆腐の原料
潤すので乾燥した咳が止まらない人や乾燥便秘に良い。
ほんものやの杏仁(きょうにん)をミキサーで細かくして絞った汁で作った杏仁豆腐は
素晴らしい香りがしてのど越しもよく、私はよく病人のお見舞いにもっていきます。
病院は乾燥して便秘になりやすいのでとても喜ばれます。
作り方は拙著「どうせ食べるなら美のもと 薬膳スイーツ」をご覧ください。
〇何首烏(かしゅう)ツルウメモドキ
乾燥タイプに良く、抜け毛、早期白髪、足腰のだるい人に長期飲める滋補の良薬です。
漢方ウエマツ薬局HPにお問い合わせ下さい。
〇大黄(だいおう)
食べ過ぎで腸に熱がこもった時に良い。食べ過ぎて下痢してもすっきりしない時にもよい。
身体の弱い人は、長期は使えない。ただし必要な時もあるので漢方の専門家によく相談して使ってください。
〇芒硝(ぼうしょう)
鉱物性の漢方薬で天然の含水硫酸ナトリウムや含水硫酸マグネシウムです。
腸に熱がこもって乾燥している人に大黄などと一緒に用います。
作用は身体から水分を腸管に移行して腸を潤して便通をよくするのです。
ですから熱で発汗して乾燥して便秘の人には短期にはよいのですが、
長期には逆に体から水分を取られて脱水状態になり、便秘は治らなくなります。
病院でよく出る便秘薬で酸化マグネシウムはこの芒硝と性質が似ているため、
元気で症状が強い人にはよいのですが、入院しているような体の弱った人が長期使うと
胃腸機能が低下して便秘が逆によくならないことも考えられます。効かない時は相談しましょう。
〇センナ
食べすぎて腸に熱がこもっている人に腸を冷やして便秘を治します。
良く効きますが体を冷やして治りにくくなります。
便が出るようになったら飲まなくてもでるよう、体質に合った漢方薬や食べ物で体質を改善していきましょう。
文責 薬剤師 国際中医師 植松光子
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あなただけの便秘解消法
詰まっていた便が出ていた時の爽快感!! 何物にも代えがたいですね。
この時セレトニンという幸せホルモンが働くのです。
逆にすっきり出ない日は気持ちが悪く、頭もボーとして仕事がはかどりません。
この便秘を無理なく解消してあなたの毎日を幸せに爽快にする方法をこれからお伝えします。
植松が長年研究してきた漢方養生法です。
【体質によって食べた方がよいもの、合う漢方薬が違います。】
当てはまる項目の多い物があなたの体質です。
1:気が不足するタイプ
*症状:疲れやすい・息切れ・風邪を引きやすい・冷え性・胃腸が弱い・胃もたれ
*舌:厚く腫れぼったくて、歯型がついていることもあります。
*便:便秘の時は排便する時に疲れる。下痢・軟便
*おすすめの食材:山芋類・ネギ・牛肉・うなぎ・栗・豆類
2:血が不足するタイプ
*症状:めまい・立ち眩み・顔色が白く艶がない・肌がかさつく・貧血一歩手前・手足のしびれ・
・・・・抜け毛・白髪・生理不順・不妊
*舌:全体的に色が白くて小さめ
*便:排便の時に時間がかかり、疲れる。
*おすすめの食材:地鶏・烏骨鶏・人参・牡蠣・黒ゴマ・枸杞の実・イチゴ・鶏レバー・
・・・・・・・・・ナツメ・レーズン
3:水の足りないタイプ
*症状:寝汗・手足がほてる・空咳・耳鳴り・喉が渇く・のぼせ・ほてり
*舌:色は赤くて表面に時には裂け目があり、苔は少ないかほとんどないこともある
*便:コロコロして固い・量は少ない・毎日出ない
*おすすめの食材:豆乳・トマト・牡蠣・蓮根・白きくらげ・豚肉・梨・豆腐・すいか・白菜
4:気の流れが滞るタイプ
*症状:イライラ・怒りっぽい・不安やゆううつ・ガスやゲップが多い・不眠・喉がつまる・
・・・・精神的に不安定・こめかみの痛み・乳房の張り・脇腹の張り
*舌:両側は赤みがあり、苔は薄く黄色または白い
*便:ウサギの糞のようにコロコロ・毎日出ない
*おすすめの食材:オレンジ・セロリ・春菊・ミカン・ゴーヤ・アサリ
5:血の流れが滞るタイプ
*症状:顔色や唇の色が暗い・頭痛・肩こり・手足の冷え・しみ・そばかす・生理痛・
・・・・生理に塊がある・子宮内膜症・血圧が高い・関節が痛む
*舌:色は紫がかかり黒いシミのような斑点がある。
・・・舌の裏側の静脈は太く、時には静脈瘤のようなこぶが見えることもある。
*便:黒っぽい
*おすすめの食材:にんにく・玉ねぎ・さんま・桃・黒きくらげ・らっきょう・シナモン・にら
6:水の停滞したタイプ
*症状:肥満・血中コレステロールや中性脂肪が高い・痰・おりものが多い・大きなほくろ・
・・・・暴飲暴食・脂っこいもの・甘いものの取り過ぎ・頭が重い・浮腫む
*舌:冷えタイプ:舌にべとべとした厚い白い苔がある
・・・熱タイプ:体に熱がこもり舌にべとべとして黄色い苔がある
*便:軟便・下痢が多い
*おすすめの食材:緑豆(りょくとう)もやし・緑豆春雨・玄米・さんざし・昆布・
・・・・・・・・・わかめ・のり・大根
文責 薬剤師 国際中医師 植松光子
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腸に爽やか「ルバーブ」ジャム作り方
以前中国へ漢方の研修に行ったときに面白いお菓子を見つけました。
日本語にすれば「長生きせんべい」
何と便通をよくする漢方薬、大黄の粉末が入ったクッキーでした。
これはいい!!! 思わず手を打ちたくなりました。
便秘に悩んでいる人たちが美味しく食べながら便通がよくなる!!
日本にもこんなものがあるといいな、と思っていましたらありました。
今回紹介する腸に爽やか「ルバーブ」ジャムです。
先日行ったお蕎麦屋さんでこの植物「ルバーブ」を売っており、早速作ってみたのが写真のジャムです。
タデ科の植物ルバーブは漢方の便秘薬大黄と同じ仲間で赤い色の茎を使います。
食物繊維が多いので腸の働きを助けます。
爽やかな味で、心も体も爽やかになりそうです。
《材料》
ルバーブの茎500g
あればレモン1個
砂糖(材料の80%)400g
※ここではキビ砂糖を使いました。
サトウキビには天然のオリゴ糖やビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、
ほとんどの料理に精製砂糖の代わりに使えます。
《作り方》
ルバーブの茎を1cmくらいに細かく切り、水にさらす。
砂糖を入れてしばらく置き、なじんで水分が出てきたら火にかける。
中火で沸騰したら弱火にトロトロになるまで煮詰める。
へらで「い」の字を書いて底が見えるようになったら、レモン汁を絞って入れ、火を止める。
形が残っていたら、へらでよくつぶして出来上がり。