腰部脊柱管狭窄は、50歳以上の中高年に多く、年齢的な変化により腰椎部で脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される疾患です。
最も典型的な症状は、安静にしていれば特に症状はなく、歩いていると下肢のしびれや痛みが出て、長距離を続けて歩くことが出来ず、前かがみで少し休むと再び歩けるようになるのが特徴です。
漢方における腰部脊柱管狭窄症による痛み、しびれの治し方
漢方では、腰部脊柱管狭窄による痛み、しびれの原因を体の内側にあるものなのか、外側から来るものなのかに分けます。
体の内側にある原因の一つは「腎」の弱り、すなわち加齢、過労、慢性病による筋肉や骨の弱りで、体の外側からの原因は、「冷え」や「湿気」です。
例えば、長期間の重労働は、腰部の筋肉を傷つけ、「腎」が消耗、また、捻挫や打撲による腰痛が長引くと経脈の「気」や「血」の動きが阻害されて血流が滞り、「瘀血(おけつ)」となって痛みが現れます。「通じざればすなわち痛む」のです。
漢方では、ご相談の中でお話をじっくりと伺い、腰部脊柱管狭窄による痛み、しびれの原因を見極め、不足しているものを補い、滞っているものを巡らせることにより、痛み、しびれを取り除くことを目指します。
「冷え」は、血流が滞り、痛みにつながるので、体は冷やさず、温めて「血」の巡りを良くしましょう。
また、過度な労働や無理な姿勢を避けるように気をつけましょう。
お客様実例
男性 70代
脊椎管狭窄症の手術を3回受け、ボルトで固定もしている。痛みを抑えるブロック注射も3回行ったが、効果なし。
医師から腰の手術の反動で、弱くなっている方に痛みが出ていると診断され、毎日鎮痛剤を服用している。
3ヶ月前に腰の骨盤に、ひび割れた感じの痛みからしびれが起き、横になっていればよいが、立っているのが辛く、段々ひどくなってきた。また、プールでも泳いでいる時はよいが、歩いていると辛くなってきた。
顔色が悪く、唇が白く、舌の色は暗く舌下静脈が膨れており、「血虚」、「瘀血」と考えました。
血流が悪くなり、痛みが起きているため、「血」を増やし、血流を良くする漢方の煎じ薬を5ヶ月服用し、温めて血行を良くする漢方の湿布薬も使用いただきました。
痛みは、はじめを10とすると、3か4に改善され、姿勢もよくなり、プールでも歩けるようになりました。
~お話をお伺いし、症状や体質に合わせて、お薬や養生法などをご提案いたします~

