-
50歳から”きれい”と元気を保つ漢方
1:閉経を漢方的に考えると・・・
そろそろ閉経という場合、一般的には生理の量は減ってきます。
生理の周期が短くなる方も多いようです。
女性に大事なのは「肝」と「血」です。
「肝」は血を貯蔵し、気血の流れを調節します。
「血」は心身に栄養と潤いを与え、「精」すなわちホルモンを運び整えます。
女性の体は7年で変化します。
2000年前の漢方の養生書の黄帝内経(こうていだいけい)には7×7 49歳で閉経が近づき終わり、と書いてあります。
2000年前はそこで人生は終わったのです。
鮭が卵を産み終えたら命が尽きるように、女性も寿命が終わったのです。
怒らないでくださいね。
でも現代はそこから新しい人生が始まるのです。
2:生理がなくなるとは・・・
生理がなくなる、ということは女性ホルモンがほとんど尽きたということです。
閉経して3年後の日本人女性のコレステロール値は、統計によると平均22上がるそうです。
高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などの生活習慣病は40代の男性には見られますが、女性にはほとんど見られないのは女性ホルモンが健康を守ってくれているからです。
閉経すると、そういった女性ホルモンが守ってくれなくなります。
3:閉経後に出やすい症状
女性の美しさ、健康を守ってくれる女性ホルモンが減ると
美容:しわ、しみ、抜け毛、髪の毛の乾燥など
健康:疲れ、めまい、頭痛、肩こり、膝や腰の痛み、血圧の上昇など
心:くよくよする、眠れない、早く眼が覚める
自律神経:カーっとのぼせる、ひえのぼせ、汗が多くハンカチが手放せない、夏でも足首が冷える、便秘と下痢の繰り返しなど
運動機能:膝・腰の痛みなど
眼・耳・鼻・口:目が疲れる、目が乾く、耳鳴り、舌が痛む・
など、あげればきりがありません。
4:未病は漢方と養生で治そう
このように病気まで行かなくても体調がすぐれない状態を漢方、中医学では未病(みびょう)と言います。
しかし、この段階で食養生をして、早く寝て、漢方薬のお茶や漢方薬を飲めば元の健康な体に戻る可能性があります。
漢方薬はこの段階が良く効き目を発するので漢方の専門家に相談されると人生が明るくなります。
以上、述べましたようにプチ更年期の40歳ごろから始まった体調の変化は、50歳を過ぎますとさらに症状が強くなり、がっかりするかもしれません。
5:元気で楽しい50代
しかし実際は、50代は生理がなくなると出血によるエネルギーの損失や煩わしさから解放され、気分的にはのびのびとした年代です。
体力はまだあり、肌や髪の毛もつやがある。
子供たちは成長し、自分の時間を取れるようになってきた。
夫は仕事が充実している。両親はまだ元気。
女性自身の自分の仕事は長年のキャリアが行かせて充実している。
貯金も貯まってきた。など、良いこともあるのではないかしら?
新しい趣味を探すのもいいですね。
体調を整えて十分毎日を楽しみましょう。
文責:植松光子 薬剤師 中国政府認定国際中医師(日本人女性で初めて)