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漢方で生理過多の方のアトピー改善
アトピー体質の人がアトピーを発症する原因は、人により違います。
その人のアトピーになった原因を治すと肌は艶々して中から白くきれいになっていきます。
40代のAさんの原因は月経過多、生理の量が多すぎて長年貧血だったことです。
病院の鉄剤を飲んで貧血の症状そのものは軽くなっても、乾燥肌とアトピーは軽減されませんでした。
血液は赤血球や白血球などの固形成分が45%、血漿という黄色い液体成分が55%で出来ています。
生理の量が多いと水分が出て行ってしまうということと、皮膚に栄養を与え、潤す働きをもつ赤血球も失われてしまうことになります。
その結果、乾燥肌と顔色の悪さ、黒っぽい肌になってしまいます。
乾燥しているので肌は敏感でちょっとした刺激で突然真っ赤になり、なかなか治りませんでした。
しかし、根気よく体質と症状にあった漢方の煎じ薬とシロップを飲み続けました。
昨日お会いした時には肌が白く艶が出て、とても美しくなっていました。
赤かった皮膚も目立たなくなっていました。
ご本人もうれしそうでしたが、私も心から嬉しく、私の中医学が役立ってよかった、とつくづく思えた一日でした。
国際中医師 薬剤師 植松光子
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夏の胃腸不調
蒸し暑さが続く夏は、胃腸の働きが悪くなりやすい季節です。
そこで、夏バテにならないためにも、気を付けたい事などをお伝えします。
胃腸は、飲食物を消化吸収して、生命力の源となる「気」(エネルギー)や
「血」を生む大切な臓器です。
胃腸が元気で栄養をしっかり摂れると、体内の気血も充実して、
元気な身体を保つことができます。
しかし、胃腸の働きが弱くなると、体内の気血は不足しがちになります。
エネルギーや栄養が身体に十分巡らず、慢性疲労、めまい、貧血、
免疫力の低下などの不調につながります。
この時期、特に気をつけたいのは冷たいものや水分の摂り過ぎなどによる
「湿」(余分な水分や汚れ)の停滞です。
体内に湿が溜まると胃腸の働きが落ちてしまいます。
身体の冷えも、胃腸の働きを低下させます。
過剰な冷房や冷たい飲食などは控え、
「陽気」(エネルギー)の消耗を防ぐことが大切です。
胃腸はとても繊細で、ストレスで食欲が落ちたり、痛みを感じたりと敏感に反応します。
不調を慢性化させないためにも胃腸のSOSを見逃さず、早めの対処を心がけましょう。
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貧血・4 情緒不安定
「血」は、イライラやストレスを静めて
精神を安静にする働きがあります。
そのため、体内の血が不足すると、ストレスの影響を受けやすくなり、
情緒が不安定になったり、睡眠障害に悩まされたりすることもあります。
足りない血を補いながら、ストレスを上手に発散できるよう
香りのよい花茶などでリラックスしましょう。
*気になる症状
情緒不安定、ストレスに弱い、
落ち込みやすい、月経前後の不安、
睡眠障害(寝付きが悪い、眠りが浅い、目覚めが早いなど)
*食養生
菊花茶、キンモクセイの花茶、ミントティー、小豆、百合根、
小麦、粟、竜眼肉※、蓮の実
※竜眼肉(りゅうがんにく)
ライチに似た南方の果物「竜眼」の果肉。甘くておいしい。
*暮らしの貧血予防
・バランスの良い食事を心がけましょう。
・濃いお茶やコーヒーはなるべく控えましょう。
・飲み物や食事は温かいものがおすすめ。
・過激な運動は避け、ウオーキングなど適度な運動をしましょう。
・無理なダイエット、朝食抜き、夜更かしなどの不規則な生活は見直しましょう。
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貧血・3 潤い不足
「血」には体内を潤す成分が多く含まれているため、
血が十分にあれば身体を内側から潤すことができます。
反対に、血が足りなくなると潤いも不足し、
皮膚や目の乾燥、髪のパサつきなどが気になるようになります。
乾燥肌は、痒みにつながることもあります。
みずみずしい肌や髪を保つためにも食生活に気を配り、
身体の潤いをしっかり守りましょう。
*気になる症状
顔色に艶がない、化粧ノリが悪い、皮膚の乾燥、
目や口の乾燥、髪のパサつき、便秘気味、
関節の動きが悪い(スムーズに動かない)、舌の苔が少ない
*食養生
白きくらげ、バナナ、りんご、桃、いちじく、キウイ、いちご、海草類、豆腐、卵、オリーブオイル、
豚足、手羽先、蜂蜜