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髪のトラブル対処・4 肝・腎の虚弱
「肝(かん)」が全身に送る血と、「腎」の精(生命エネルギー)は、
髪をつくる大切な要素。
肝・腎が健康で体内の血と精が十分にあれば、
潤いのある元気な髪が育ちます。しかし、腎の精は年齢とともに
自然に衰えてしまうので、加齢によって脱毛や白髪などが現れるのです。
また、腎は生まれながらの生命エネルギーを持つ臓器でもあります。
そのため、遺伝的な要因による髪のトラブルも腎の養生が基本になります。
こうした症状も含め、慢性的な髪のトラブルがある場合は
肝と腎、両方の働きが落ちていると考えることが大切。
どちらか一つではなく、一緒に対策するようにしましょう。
*気になる症状
脱毛、生え際の脱毛、髪のボリュームが少ない、髪のこしがない、
白髪の慢性化、膝腰の弱り、舌の色が淡い、舌の苔が少ない
*食養生
肝と腎を同時に補うことで、根本的な髪の改善を。:
桑の実、くるみ、黒ゴマ、カシューナッツ、松の実、黒豆、山芋*“髪のケア”と“身体のケア”をバランスよく
日頃の生活で気を付けたいことは、睡眠をしっかり取る、
バランスのとれた食事や適度な運動、といった基本的なこと。
心と身体の元気を保ち、イキイキと健康的な毎日を過ごすことで、
根本的な髪の改善につながります。
また、市販のヘアケア製品などを使って髪や頭皮を手入れしたり、
頭皮を軽くたたいてマッサージするのも効果的です。
これからの時期、紫外線も強くなります。
お肌と同様に、髪の紫外線対策も忘れずに。
身体の内側と外側、両方から元気な髪づくりをめざしましょう。
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髪のトラブル対処・3 気血(きけつ)不足
中医学では、頭は体内の「陽気」(身体を温めるエネルギー)が
集まる場所とされています。
そのため、慢性的な病気や虚弱体質、出産などで体内の「気」「血」を消耗すると、
頭に集まる陽気が足りなくなり、頭皮の働きも低下してしまうのです。
また、血が不足することで髪にも栄養がうまく届かず、
ハリのない髪になったり、白髪が多くでてきたりします。
過渡なダイエットやストレスも、気血不足を招く原因になります。
栄養をしっかりとって気血を充実させ、身体の元気を保つことを大切にしましょう。
*気になる症状
白髪、若白髪、脱毛、髪が細く弱い、乾燥してツヤがない、疲労感、
息切れ、食欲不振、動悸、不眠、不安、物忘れ、舌の色が淡い
*食養生
足りない気・血を補い、弱った髪に栄養と潤いを。:
なつめ、烏骨鶏、卵、干しぶどう、ほうれん草、にんじん、きくらげ
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髪のトラブル対処・1 ストレス
血を蓄え、全身に送る役割をしている「肝」は、
髪の健康と深い関わりがある臓器です。
肝が健康で血が体内をスムーズに流れていると、
髪にも潤いや栄養がしっかりと行き渡ります。
しかし、肝はストレスに弱いので、強いストレスを受けると、
機能が低下し血流が悪くなってしまいます。
そして、栄養が髪まで届かなくなってしまうのです。
強いストレスは髪の元気を失う原因になってしまうこともあります。
上手にストレスを発散して肝の機能を高めるよう心がけましょう。
*気になる症状
脱毛、白髪、ストレス過多、憂鬱、イライラ、脇の痛み、頭痛、
生理痛、PMS(月経前症候群)、舌の色が暗い
*食養生
香りの良いお茶やハーブでストレスを発散し、気・血の流れスムーズに。:
セロリ、イカ、トマト、ハッカ、ハマナスの花茶、菊花茶、ジャスミン茶
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バラ色の白髪人生
アトピー・不妊 漢方専門ウエマツ薬局 植松光子です。
朝日新聞「ひととき」欄に私の投稿が載りました!
朝日新聞「ひととき」欄に、
白髪の毛が傷んで、仕方なく染めるのをやめて
真っ白になってしまって悲しい、
という投稿をある女性が出されていました。
それを読んで、「人生は楽しく前向きに生きていこう」
という、私の気持ちが思わず出てしまい
「白髪染めをやめて人生バラ色」
という題で投稿してしまいました。
初めの原稿では
「毛染めをしないと、頭のてっぺんが
真っ白にゆで卵のようになり・・・」と書きましたら、
「朝日新聞社です。
ゆで卵のようということは、つるつるということですか」
と確認の電話が入りました。
「とんでもない、禿げではありません(*^▽^*)」
と大笑いしてしまい、文章は訂正されました。
この投稿を読んで何人もの知人から
「読みましたよ、あははは(≡^∇^≡)」
となぜか皆さん笑いながら話しかけてきます。
うれしかったことは、25年前にお店に鼻炎で漢方相談と漢方教室に
長らく見えていた方から
「新聞で拝見して、懐かしく思いました」
という、はがきをいただいたことでした。
よろしかったらこの原稿を読んでください。
2015年4月7日 植松 光子