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咳と喘息・1
季節の変わり目や疲れがたまっている時に、
風邪や花粉症などの影響で咳や喘息の症状で困ることがありませんか?
長期化すると体力を消耗し身体全体の不調につながることもあります。
中医学をもとに、早めの対処で悪化・慢性化を防ぎましょう。
中医学では、咳の症状を引き起こす初期の原因を大きく2つに分けて考えます。
1つは身体の「冷え」。
体質的な冷え性や、気候、冷房などによる寒さから起こる咳で、
薄い鼻水や痰、悪寒などを伴います。
もう1つは「熱」による咳で、熱がこもりやすい体質の人、
かぜやウイルスの影響で体内に熱が発生した人などに起こる症状です。
発熱や発汗、口の渇き、濃い痰などが特徴です。
このほか、ストレスや身体に溜まった、体内の余分な水分や汚れ、
慢性化による虚弱なども、症状の悪化や長期化を招く原因に。
咳や喘息は、繰り返しやすい症状です。
きちんと改善して再発を防ぐためにも、
直接的に症状を抑えるだけでなく、原因をきちんと見極めて
根本から体質を整えるよう心がけましょう。
咳や喘息の養生は、「肺」を健やかに保つことが基本です。
「胃腸」や「腎」の不調も肺の機能低下につながるため、
自分の体質や症状を見極めながら自分に合った対応をすることが大切です。
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本物の杏仁豆腐、作ったことはありますか?
昨日故郷、静岡にいる友人が入院して食欲がなく、
ほとんど食べられない、と言う電話をもらい、
急きょ杏仁豆腐を作って、新幹線に乗って病院に持っていきました。
病院に入って乾燥しているので、ひどい便秘になり、
一週間も出ていないし、口が苦くて何も食べられない、
と言っています。
食べられるか心配でしたが、
美味しそうに汁も全部飲みほしてくれ、ほっとしました。
杏仁豆腐は杏子(あんず)の種を水と一緒に
ミキサーにかけてしぼります。
その汁と砂糖、粉寒天(または棒寒天)を一緒に煮て、
最後に牛乳を入れて冷やすと固まります。
別にシロップを作って、
そこに季節のフルーツやクコの実を前日からつけておくと、
香りが出ます。
その汁と、斜めに切った杏仁豆腐を混ぜるだけです。
この本物の杏仁豆腐を召しあがったら、
その香りの高さが素晴らしく、他の杏仁豆腐は食べられません。
お店で良く出る物はアーモンドの粉を使っているものが多く、
香りが高くありません。
高級レストランでもあまり香りが高くありません。
私は病人のお見舞いによく持って行きます。
実はこの杏仁豆腐は身体にとってもいい物です。
杏仁(あんずの種)は咳を止め、
肺や腸を潤し、便通をよくします。
これからの秋の季節は乾燥し、空咳が出やすく、
しかも便は硬くなりがちです。
また病院に入院すると乾燥しているし、
動かないので、多くの患者さんは便秘で苦しみます。
食べ物を持って行っていいのなら、ぜひ作って持って行ってあげてください。
以前70代の男性が、杏仁の500g入りの袋を
よくお買いにいらっしゃっていました。
お聴きすると、ご自分が入院していた時に奥様が毎日一か月間、
杏仁豆腐を作って持って来て下さって、便秘がすっかり治ってしまったそうです。
今度はご自分で杏仁豆腐を作って召し上がっているそうで、
なんと500gも買っていかれ、びっくりしました。
待合コーナーで待っていらっしゃる主婦の方たちに、作り方を教えてあげてください、
とお願いしましたら、得意そうに話され、聞いている主婦のみなさんも感心していました。
詳しい作り方は拙著
杏仁の袋についています。
杏仁豆腐につかう皮をむいた杏仁は、残念ながらあまり取り扱うお店がありません。
よろしかったら、オンラインショップ、または店頭でどうぞ。
あるいは漢方薬局で皮つき丸杏仁を求めてください。
お湯につけて冷めると皮がむけます。