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アミロイド苔癬が漢方できれいに
アトピーや皮膚炎のある方で、手や足に黒くて硬いブツブツができて、
お医者さんに「アミロイド苔癬」と言われたことはありませんか?
アミロイドとは、ナイロンに似た繊維状の異常蛋白質のことで、アミロイド苔癬はそのアミロイドが手足や背中などに数mm程度の丘疹(ぶつぶつ)となって出来、かゆみがありザラザラしています。
原因は、掻き壊しなどの刺激が継続して起きたタンパク質変性による皮膚の変形です。
搔きむしることによって増え、主に手の届く範囲に多くできます。
実は、治療方法はこれこそ、漢方のお得意とするところなのです。
西洋医学では強力なステロイド軟こうか高額なデュピクセント注射が使われるそうです。
しかし、色素沈着は消えないそうです。また医師に一生治らない、と言われた患者さんもいます。
写真上:2019年4月1日
写真下:2020年3月3日
漢方ではこの黒い点は「瘀血(おけつ)」と言います。
瘀血とは血の流れが悪くなり滞っている状態です。
血の流れが悪くなる原因は体質と食事、寝るのが遅いことが大きく影響します。
アミロイド苔癬は主にアトピーや皮膚病の人が発症しやく、この人たちの体質は主に
「乾燥体質」や皮膚が赤く熱を持っている「血熱(けつねつ)体質」です。
長い間その状態が続くと、血は濃くなってドロドロしてきます。
そこを掻きむしるのでタンパク質が固くなるのではないか、と思われます。
瘀血を改善するのには食事と睡眠時間、漢方薬でできます。
漢方薬は瘀血をとり、かゆみをとる処方が有効です。
ただし症状はひどいので大量の生薬の入った煎じ薬なら効果が出ます。
漢方の効き目は分量に比例します。中国ではこのような症状の人には1日100gくらい使います。
日本ではそれほど多くは使いませんが、はじめはたくさん使ったほうが早く改善されます。
よくなったら減らしていけば最終的には無理のない金額で出来ます。
さらに、うれしい副効果があります。
瘀血をとる漢方薬は飲むことで全身に効きますので、
生理痛、子宮内膜症、冷え、シミ、頭痛、肩こりなどの瘀血による症状もよくなって喜ばれます。
舌の裏の静脈、舌下静脈も瘀血のある人は膨れてこぶのようなものが見えますが、次第に細くなっていきます。
通常は舌の半分くらいしか長さはなく細いです。
瘀血がとれるとアミロイド苔癬も消え、さらにお顔や全身の肌がきれいにあか抜けていくことが漢方ならではの素晴らしい効果です。
(写真:瘀血の人の舌下静脈)
早く改善するのには、まず掻かない工夫をしましょう。
かゆみはひどいときは難しいですが、夜は綿の包帯を全体に巻いて寝ると少しは良いです。
かゆみ止めを飲むのも良いです。ウエマツ薬局自家製剤GT軟膏もかゆみに良いです。
また同じくウエマツ薬局自家製剤紫雲膏も瘀血によい紫根と当帰が配合されているので良いです。
写真:紫雲膏(しうんこう)
夜11時に寝ていると、その時間は肝胆が働いて解毒をしてくれます。
そして「陰」と言って体に潤いを保ってくれる時間でもあります。
「寝るのも仕事」と朝からその時間に眠れるよう、一日のスケジュールを調節しておくと良いです。
仕事などで無理な方は眠れる時間に少しずつでも眠ると良いです。
食事は辛い物、揚げ物、お酒、たばこはやめましょう。
中国の皮膚科の名医はただ一言「美味しいものは全部だめ」とおっしゃいます。
何故でしょう?
おいしいものはカロリー(熱量)が多く、砂糖、油、添加物でおいしくしてあるからです。
やはり素朴な野菜、豆腐類、米類を中心に、食べすぎないよう気を付けていくと治りを早くします。
漢方3割養生7割と言います。
あなたに合った漢方薬を飲むためには直接漢方専門家に見てもらうことが大事です。
皮膚と舌をよく見てあなたに合った漢方薬を選ぶことができますから。
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痛みがないのが正しい生理
生理の時に下腹部が痛い、というのは当たり前のことではないんです。
痛みがないのが正常な生理です。
生理痛の原因は主に冷えとストレスです。
漢方では冷えると血が凍る、といいます。
またストレスも血を凍らせる、といいます。
また、生理の時に、血の塊が出ることはありませんか?
一般に若い人、健康な人はあまり出ません。
これは冷えている証拠です。
自分は健康だと思っていても、体の中の血流が悪くなっている証拠なのです。
また、生理痛は将来、子宮内膜症になる恐れがあります。
子宮内膜症はひどい生理痛を引き起こし、内膜に卵が着床しにくくなるので、
赤ちゃんができなくなる恐れもあります。
鎮痛剤で痛みを抑えるのではなくて、痛みが起きないようにすることが大事です。
冷え対策に女性は下半身を特によく温めると良いですよ。
冷え取り靴下もおすすめです。
入浴時以外に毎日靴下を重ね履きするものです。
絹5本指→ウール5本指→絹先丸→ウール先丸の順番で靴下をはきます。
これはハードルが高い、と思いの方は下半身を冷やさないように、
工夫してみて下さいね。
また、生理痛はすでに子宮の病気になっているサインかも知れません。
気になる方は早めに受診してくださいね。
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かおりんの養生茶Labo2020その③ 冬の養生茶編
薬剤師の飯沼です。
立冬が過ぎ、冬の気配を感じる季節となりましたね。
さて、【かおりんの養生茶Labo2020その③】、冬の養生茶編です。
今回も昨年の中医営養薬膳学講座で試飲していただいた、
季節の養生茶の特徴と皆様の感想をご紹介したいと思います。
11月の養生茶 艾葉生姜棗茶(がいようしょうがなつめちゃ)
だんだんと気温が下がり冷えが気になる冬にあわせて
「じんわりあたためる冬のお茶」というテーマで作成しました。
下半身を温め、生理痛や寒さの痛みを和らげるヨモギの葉(艾葉)に
新陳代謝を良くし胃腸を温める生姜と、
胃腸を元気にして神経を落ち着かせるなつめ(大棗)を組み合わせた養生茶です。
「体が温まる感じでほっとしました」といった感想をいただいた、
昨年の講座で紹介した養生茶の中でも人気の高かったお茶です。
12月の養生茶 肉桂陳皮茴香茶(にっけいちんぴういきょうちゃ)
「めぐらしてあたためる冬のお茶」というテーマで、
西洋でもシナモン(肉桂)とフェンネル(茴香)というハーブ名で
おなじみの生薬が入ったスパイシーな香りが特徴の養生茶です。
からだを温め、血流をよくする肉桂に、胃腸の調子を整え気の巡りを良くする陳皮、
胃を温めて、冷えによる痛みなどの不調を和らげる小茴香を組み合わせました。
紅茶やミルクを加えチャイ風にアレンジするのもおすすめです。
これからはココアやホットワイン、ほうじ茶やゆず茶などの
温かいドリンクが豊富に店頭に並ぶ時期になりますね。
ぜひお気に入りの飲み物を見つけて、
日常の中でもほっとする時間をつくってください。
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花粉症2 「寒」の花粉症
*気になる症状
かぜの初期と似た症状:身体の冷え、顔色も白く、透明で水っぽい鼻水
「風寒(ふうかん)」という邪気の侵入で起こる「寒」の花粉症は、
かぜの初期と似た症状が特徴。
身体が冷え、顔色も白く、透明で水っぽい鼻水が出るのが特徴です。
口が渇くことはありません。
身体を温め、冷えを取り除くことが大切です。
お風呂は身体を温め、花粉を洗い流せるので効果的です。
ゆっくりお湯につかるようにしてみてください。
*食養生
しそ茶、シナモンティー、こぶしの花のつぼみのお茶
※こぶし(木蓮)の蕾を乾燥させたものを生薬で辛夷(しんい)と言い、
慢性鼻炎や蓄膿症の頭痛・鼻づまりなどに効く漢方薬に使われています。
写真:もくれんの花
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冷えからくる不調
寒くなると関節が痛む、頭痛、生理痛がひどくなる、
など寒くなると痛みがひどくなる経験をしたことはありませんか?
この、冷えからくる痛みを予防、改善するためには、
痛みそのものを抑えるだけでなく、
身体の冷えで滞った「気・血・水」の流れをスムーズにすることが大事です。
常に保温を心がけ、体内の代謝をアップしましょう。
適度な運動を続け、新陳代謝を良くすること。
寒く湿気の多い場所を避け、
下着は締めつけなく、保温性の高いものをつけましょう。
しょうが、ネギが入った、汁や鍋もいいですね。
冷え予防のツボ、足三里もおすすめです。
ショウウインドーにも、冷えのPOPを飾りました。
冷えからくる、頭痛、肩こりなどによく効く漢方もございます。
あなたに合ったお薬をお出しします。
今すぐ、ご相談をお電話かメールでご予約下さい。
漢方薬膳サロン ウエマツ薬局
電話:049-245-6637 FAX:049-245-0613
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