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ストレス対策1 血虚(けっきょ):不眠・脱毛
「血(けつ)」には、身体の臓器や組織に栄養を与え、
精神を安定させる働きがあります。
体内に血が十分あれば、身体の栄養状態も良く、
精神も安定した状態に。また、「肝」の働きも良くなるため、
ストレスをスムーズに発散できます。
反対に、食事の不摂生や加齢、月経などが原因で血が不足すると、
精神力が弱くなり、肝の機能も低下して
ストレスを上手く対処できなくなってしまいます。
日頃から不眠や不安感などに悩まされている人は、
ストレスにも過敏に反応しやすいので注意が必要です。
日頃から意識して、血をしっかり養うよう心がけましょう。
*気になる症状
精神力が弱い、不眠、不安、判断力が鈍い、顔色が白く艶がない、
めまい、動悸、健忘、脱毛、白髪、薄毛、皮膚の乾燥、
月経不順、便秘気味、舌の色が淡い
*食養生
なつめ、クコの実、人参、ほうれん草、小松菜、黒ごま、
黒砂糖、レバー、鶏肉、鮭、卵、落花生、竜眼肉、ぶどう、ひじき など
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春はストレスに気をつけましょう。
春は環境の変化などから心が不安定になりやすい季節。
この時期は、ストレスで体調を崩すことも多いです。
身体に不調があると気持ちまで滅入ってしまったり、
反対に、悩みやストレスで体調を崩してしまったり。
そんな経験は、だれもがあるのではないでしょうか。
中医学は「心身一如(しんしんいちにょ)」(心と身体は一つ)という
考え方を基本としていて、心と身体の状態は
互いに影響し合っていると考えます。
そのため、ストレスの対処も精神面だけでなく、
身体を整えながら、心身全体をバランスよく保つことを大切にします。
身体の中でストレスと深く関わっているのは、五臓の「肝(かん)」(肝臓)。
肝は体内の「気」(エネルギー)の流れをスムーズに保ち、
ストレスをコントロールする働きがあります。
また、身体に栄養を与え、精神を安定させる「血」の貯蔵庫でもあります。
こうした機能が十分に働いていれば、ストレスに上手く対処できるため、
ダメージを強く受けることはありません。
春から始まる一年間を健やかに過ごすためにも、
自分の身体を振り返り、ストレスに強い身体づくりをめざしませんか。
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「漢方おもしろい」薬学部実習生感想文・79
ウエマツ薬局に実習に来られた、薬学部5年生の感想文をご紹介します。
*漢方に今まで興味を持っていましたか?
いいえ。化学製品と比べて、効果が弱いイメージがあったから。
*実際に今回体験して感じたこと。
また、将来漢方の仕事をやってみたいと思いましたか?
「弁証論治」、「未病先防」等、言葉は聞いたことがありましたが、あまりイメージがつかめず、漢方って本当に効くのかなぁと最初は思っていました。
ですが、先生が一人一人丁寧にお話を聞かれていて、その人に合ったお薬をお渡しているところを見て、私の話も聞いてほしいとさえ思ってしまいました。
薬歴を拝見させて頂くと、一人一人のオーダーメイドの処方だからか、皆さんご様子が良い方に改善されていて、すごいなと思うのと同時にこんなに効くんだと驚きました。
アトピーとコレステロール値については、学校の授業ではまったく別物として扱われるのですが、漢方は「気・血・水」「五行学説」に基づいているので、両方の体質をもった患者さんに対して、一度に症状を治せるお薬を処方されていて、おもしろいなと思いました。
家族にもおすすめしたいなと思います。
もっと勉強して漢方の仕事をやってみたいと思います。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
2023年3月28日 明治薬科大学薬学部薬学科 N.K
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おりもの4 黄色か赤っぽい、粘る:「湿熱」
おりものの色が黄または赤っぽい・粘りがある・
臭いが強い方は「湿熱(しつねつ)」。
*気になる症状
下腹部の痛み、陰部の痛み・かゆみ、熱っぽい、
口が乾く、口臭がある、尿の色が濃い、便秘気味
脾虚(ひきょ)、腎虚(じんきょ)の症状は
初期のうちに改善することが大切ですが、
長期化して湿邪が体内に長く停滞すると
熱が発生し「湿熱」へと進行してしまったのが
この湿熱です。
また、湿熱は生理期間中や妊娠期間中に
発生することもあります。
養生として、体内の湿熱を取り除きながら、
通便を良くするなど解毒を考えることも大切です。
*食養生
体内の湿熱を取り除く食材、利尿・通便作用のある食材を:
苦瓜、緑豆、せり、黄柏(おうばく)、干し柿、バナナ、
いちじく、スベリヒユ など
~不快なおりものの症状を解消するために~
*十分に睡眠をとる
*バランスの良い食事を心がける
*身体を冷やさない、あたかかくする。
*常に清潔な状態を心がける。
※菖蒲湯もおすすめです。
漢方では、菖蒲は胃を健やかにし、
邪気を発散する薬草として使われています。
香り高く、アロマテラピー効果も期待できます。
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おりもの3 量が多い・水っぽいなど:「腎虚」
おりものの量が多い・色が薄く水っぽい方は
「腎虚(じんきょ)」。
*気になる症状
冷え性、腰痛・腰がだるい、めまい、
耳鳴り、物忘れ、夜間の頻尿
腎は生命活動の源であり、加齢とともに、
その機能が自然と衰えていきます。
また、慢性疾患による消耗から、
腎の働きが弱くなることもあります。
腎のエネルギーが不足すると、湿邪(しつじゃ)が発生し、
不快なおりものの原因に。
また、腎の機能が弱くなると、身体に必要な水分を
体内で留めておく力が不足し、おりものの量が増えてしまいます。
このタイプは更年期に見られることが多いです。
腎を養うことを心がけ、おりものの流出を防ぎましょう。
*食養生
五臓六腑の基本である腎を養い、水分の流出を防ぐ:
山芋、クコの実、ニラ、くるみ、栗、ざくろ など