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薬学部実習生感想文・6
ウエマツ薬局に実習にきていただいた、
薬学部5年生の感想文をご紹介します。*漢方に今まで興味を持っていましたか?
いいえ。理由:漢方を学ぶ機会が少なく、知識があまりなかったため。
*実際に今回体験して感じたこと。また、
将来漢方の仕事をやってみたいと思いましたか?
今回の実習で最も印象深かったのが、
植松先生の漢方相談を側で見学させて頂いたことです。
西洋医学では患者さんの主訴や検査値から患者さんの持つ病気を特定し、
その病気に合わせた薬を使用します。
それと比較して、東洋医学では、
患者さんの主訴や様子、生活リズム(食事や排便など)や舌診を通して
患者さんの病態の原因を特定して、身体に必要なものを入れるか、
或いは不要なものを排除することを行うので、
今まで見てきたものとは全く違い、非常に興味深く感じました。
今回見学させて頂いた患者さんの多くは、アトピー性皮膚炎でいらっしゃっていて、
長く治療を受けている方がほとんどでした。
初診の写真と比較すると全ての患者さんが改善傾向にあり、
むしろ、肌がスベスベで、年齢よりもずっと若く見える方もいらっしゃいました。
「漢方薬は効く人にはすごく効くが、その割合は少ない」
といった話を耳にすることがありますが、植松先生のように、
腕のある方にしっかりと診断してもらい、
長期に渡って自分に適した治療法を検索し継続することで、
改善する割合は大幅に増加し、その真の効果が表れるのだと強く実感しました。
私は製薬会社で新薬の臨床開発に関わりたいと思っています。
しかし今までは、西洋医学の知識しか持っておらず、
「ヒトの体内の物質を変化させる」治療法や薬しか把握していませんでした。
今回東洋医学について学ぶ機会を与えて頂いたことで、
自分の中の治療に対する価値観が大きく広がったように思います。
使う患者さんが納得して使用でき、
かつ負担が最小限に済む薬を将来開発できたら良いと感じました。
2016.3.1
明治薬科大学 薬学部薬学科 イニシャルT.O