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アトピー性皮膚炎

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「豊富温泉とタールの軟膏」


「アトピー患者が集う温泉」として北海道の豊富温泉が紹介されています。
先日ウエマツ薬局の患者さんが豊富温泉に行ってきてきれいになった写真を見せてくれました。
行く前は真っ赤だった顔が3週間できれいになっていました。
しかしその後また顔が赤くなって来店されたのでした。
豊富温泉のパンフレットには近くに石油が出て、その石油が温泉に流れ込んで、
石油のタールが炎症を抑えるのでしょう、と書かれていました。
医師の推薦文には「効き目は温泉6割、環境4割でしょう」と書かれていました。
全く何もない自然豊かなところで自炊しながら自転車で走って買い物する生活も
ストレスが取れてよい作用をします。

このウエマツ薬局の患者さんの例で考えられるのはタールの炎症を取る作用が
温泉に入ることによって全身に及んだのでしょう。
3週間で赤みが消えたのは素晴らしい効き目です。
どんなにかうれしかったことでしょう。
しかし帰ってきてから、また赤くなってしまって来店されたというのはアトピーを治すのには
体の外からだけでなく、体の中から治す漢方薬も必要だということです。
食事も環境もよくストレスもとれたのですから、後は悪化要因は「体質」と
体の中にこもった「ものすごい熱」です。
これを治さないとすぐ乾燥して赤くなってしまいます。
私が考えるには豊富温泉に行かなくてもタールの入った軟膏を全身にたっぷり塗り、
体質と症状にあった漢方薬を飲むのがよいと思います。
塗る量も温泉に入ったつもりでたっぷり塗ることがコツです。

ウエマツ薬局では乾留大豆を減量とした自家製のタールの軟膏を作っておりますが、
肌がガサガサして慢性化で赤く肌がなっている人には好評です。
タール独特のにおいがしますので、拒否される方もいます。
しかし気に入った方は沢山使っています。
かなりかゆみやがさがさに効果が出ます。
よくなってくるとほかの中黄膏や紫雲膏に変わって行きます。
タールは文献によりますとアトピーの人の皮膚蛋白質を作る遺伝子のフィラグリンを増やして
皮膚を丈夫にする、とあります。
フィラグリンに関しては当HPの
アトピー最新情報 アトピーと化学物質
NHK あさイチ「最新情報 治せ アトピー性皮膚炎」の中医学からの補足
をご覧ください。

タールの軟膏で落ち着いてきたら、軟膏はいろいろそのときの症状に合わせて、
使って「気持ちがよい」ものを選んでください。

写真:どくだみ、桃、しその葉
写真:「濁流のあふれる6月の桂林、この後運行中止に」