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膀胱炎1:急性の「湿気」と「熱」のタイプ
●症状:頻尿・排尿痛・血尿・残尿感・排尿時の灼熱感
身体に「湿=余分な水分や汚れ」が溜まると「気の流れ」「血の流れ」が悪くなるので、
臓器の働きが悪くなり、膀胱の動きも弱くなり、頻尿・排尿痛・血尿・残尿感などの症状が出てきます。
●養生:このタイプの養生はまず溜まった「熱」を取り除きましょう。
膀胱炎の初期は熱っぽい症状が出ます。尿道の灼熱感などです。また食べ過ぎは「湿」を溜めます。
消化しきれない食べ物は胃や腸、体内に溜まり、それを消化しようとしてエネルギーが消耗され、
「敵」をやっつける免疫力が手薄になり、発症するのです。
お酒を飲み過ぎたあと、寒気がするのと同じです。
●全身症状:尿の色が濃い・下腹部、膀胱付近の痛み・口が乾く・熱感・舌が赤い・舌の苔が黄色くねばつく
●食養生:
・○いけないもの:冷たい飲み物・食べ物・食べ過ぎ・早食い・
・・ 脂の多いもの:ラーメン・ケーキ・チョコレート・揚げ物など
・○溜まった湿熱を除くもの
・・トウモロコシ(特にひげ根)・ハトムギ:緑豆・西瓜・キュウリ・春菊・緑茶
●よく使われる漢方薬
・猪苓湯・瀉火利湿顆粒・五淋散・加減五味消毒飲
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理解されにくい月経痛、月経の悩み(1)
副題:月経時の激しい運動、プールでの冷えは月経痛、子宮内膜症の原因になるかもしれません。
●子宮内膜症の原因は月経血の逆流?
今、多くの女性を悩ませている子宮内膜症。
激しい痛みを伴い、社会生活などQOLの低下を招き、不妊症の原因にもなっています。
子宮内膜症の原因の一つに「逆流説」があります。
月経血の大部分は、膣を通じて体外に排出されますが、一部は卵管を通じてお腹の中(骨盤内)に逆流します。
月経血中に存在する剥脱した子宮内膜組織や細胞が、この逆流月経血とともに、骨盤内の臓器や組織に付着し育つことで、子宮内膜症になるといわれています。
これを月経逆流説と言い、現在の最も有力な内膜症の原因仮説です。
(以上日本内分泌学会 HPより)
卵巣内で発生し、古い血液が溜まればチョコレート嚢胞となり、出所のない月経血は激しい痛みを引き起こし、がん化することもあります。
また肺の周り尿管、腸管などに付着すれば、それぞれ月経期間に血痰、血尿、血便を起こすことが知られてきました。
注;「月経」は医学用語です。今は「生理」と表記するのが一般的です。
それではその逆流とはどのようにおきるのでしょうか?
続きは次回にて。
川越市薬剤師会 広報紙「やげん」令和4年6月 投稿より
投稿 薬剤師 国際中医師 植松光子