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膀胱炎3:虚弱体質の「腎虚」タイプ
●症状:頻尿・疲れると膀胱炎の症状が起きやすい。膀胱炎を再発しやすい。
「腎」は生命力の源となる臓器です。膀胱との関係も深く、尿が漏れないようにする働きもあります。
そのため加齢や慢性疾患、冷えなどで腎の働きが悪くなると、免疫力がさがり、繰り返し膀胱炎が起きます。
●養生は、まずしっかり腎を元気にして守ること。
冷えや過労が腎を痛めるので体を温めしっかり栄養を摂ること。
早く寝て栄養をしっかり摂って「気」エネルギーを蓄えましょう。
●全身症状:腰痛・腰がだるい・冷え・疲労感・舌の色が淡く。舌苔は薄い。
●食養生;山芋・大豆製品・銀杏・もち米・胡麻・クルミ・松の実・ナツメ・枸杞の実・
蓮の実・スッポン・生姜・ネギ・シナモン
●漢方薬
金匱腎気丸・補中益気湯・心脾顆粒・清心連子飲・知柏壮健丸・亀版含有製品・魚の浮袋製剤など
●体験談
身体に熱がこもると鼻水、痰、尿、おりものなどの体液は、濃縮されて黄色くなります。
おりものが多くて濃い黄色が続くと不妊の原因になることがあります。
漢方薬を飲んでおりものがきれいになると膀胱炎も起きなくなり、同時に妊娠されて元気な赤ちゃんが生まれた方もいます。
体質を良くしたからです。こんな点が漢方薬の面白い点です。下記の体験談参照
①出産当日に報告のメールを下さるほど元気な安産(副題:二人目の妊娠)
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耳鳴り・難聴対策6(腎の虚弱タイプ)
《高齢者に多い、腎の虚弱タイプ》
*高齢、虚弱体質などの人はこのタイプを参考に。
耳の状態は、「陽気」が充実していることで健やかに保たれます。
この陽気の根源となっているのが、「腎(じん)」に蓄えられる
「精(生命のエネルギー源)」です。
ところが、腎精は加齢とともに自然と衰えてしまうので、
高齢になると耳鳴りや聴力の低下といった老化症状が起こりやすくなるのです。
このタイプは、頻尿、腰痛、物忘れといった老化症状を伴うことも多く、
症状が長期化する心配もあります。
年齢による不調を感じる人は、腎の働きを健やかに整えるケアを行いましょう。
*主な症状
耳の症状:夜間の耳鳴り、聴力の低下、めまい、症状の慢性化(低温の耳鳴りが続くなど)
その他の症状:腰痛、物忘れが多い、白髪・抜け毛、夜間頻尿
*食養生
~腎を元気にして、精を養う
くるみ・ごま・松の実・枸杞の実
桑の実・黒豆・山芋・豚の腎臓 など
あなたに合ったお薬をお出しします。
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更年期を元気に過ごす漢方の知恵
女性の体は7の倍数で変化をします。
7×6=42歳ごろからそろそろ更年期の症状が出てきます。
生理は早くなったり、遅くなったり。
皺が出始め、髪の毛も抜けやすくなり、艶が減り、乾燥してきます。
腰痛が起きたりもします。
更年期症候群で多いのは自律神経のアンバランス
鬱になりやすい・頭痛・肩こり・寝つきが悪い・のぼせ・冷えのぼせ・ドキドキするなど今までなかった症状が出てきます。
半面これらの症状が全く出なかった人もいます。
一概には言えませんが、熱中する仕事や趣味がある人にそういう傾向があるようです。
更年期に関係のある五臓
肝腎かなめという言葉があります。
「肝」「腎」が大事なのです。中医学で言う「肝」とは二つ働きがあります。
一つは「血」の貯蔵庫、もう一つは「気」や「血」の流れをよくすることです。
ところが更年期になり、「肝」の血が少なくなると、気の流れも悪くなり滞るので上記の症状が出てくるのです。
更年期をうまく切り抜けるのには「肝」の働きを助けることが大事です。
普段から「血」を補う婦宝当帰膠(※)などをしっかり飲んでいくとよいでしょう。
植松光子 記
※婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
トウキをはじめ、センキュウ、オウギなどを加えた処方でこれら9種類の生薬を原料とするシロップ剤です。
効能・効果
更年期障害による下記疾患:冷え症、貧血、生理不順、生理痛、腹痛、腰痛、肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、耳鳴り
(こちらの商品はインターネット等による通信販売はしておりませんのでご了承ください。)
文責:植松光子 薬剤師 中国政府認定国際中医師(日本人女性で初めて)
世界中医薬連合会皮膚科理事(日本人薬剤師で初めて)
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男性更年期2 腎精(じんせい)不足
男性更年期の主な原因です。
*気になる症状
めまい、耳鳴り、記憶力の低下、脱毛、足腰の弱り・痛み、
性欲の減退、性機能の低下、手足の冷え、舌の色が薄い
「腎」は、生命エネルギーの源「精」を貯える一番大切な臓器。
腎とは単に内臓のひとつをさすのではなく、
泌尿生殖系、ホルモン系、カルシウム代謝、免疫系など、さまざまな働きを意味します。
しかし、更年期が始まる40歳ごろから腎の機能は徐々に低下。
貯えている精も減少し、体力や性機能の衰え、脱毛、
排尿トラブルといった症状が少しずつ出てきます。
また、腎の機能が弱くなると他の臓器にも影響し、
さまざまな不調を引き起こすのです。
加齢に加え、過剰な性生活や食事の不摂生、
病気による消耗なども腎が衰える原因になります。
生活習慣の改善と腎の養生で更年期の症状を
予防、改善するよう心がけましょう。
*食養生
スッポン、ナマコ、羊肉、豚マメ(豚の腎臓)、
穴子、海老、山芋、くるみ、ごま、にら、にんにく
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男性の更年期1 気を付けたい腎の衰え
女性の更年期はよく知られていますが、男性の更年期もあるのをご存知でしょうか?
ほてり、発汗、イライラ…。こうした更年期の症状は、女性だけでなく
男性にも現れるものです。
今回は「男性更年期」について中国の伝統医学である中医学をもとに、お伝えします。
女性は7の倍数。男性は8の倍数。中医学では、この節目で体質に変化が訪れると考えます。
女性なら7、14、21、28、35、42、49歳・・という感じです。
老化が始まる年齢は、個人差もありますが、女性が35歳、男性は40歳を迎える頃。
この時期から徐々に体力や気力、性機能などが低下し、さまざまな不調が現れるようになります。
その後、40代後半になると排尿の機能が衰え、56歳からは老化が本格的に。
腰や膝の痛み、インポテンツといった悩みが増えます。
定年を迎えると精神的にも不安定になりやすく、不眠や鬱などの症状が現れることもあります。
このような不調には、加齢による「腎」の衰えが大きく影響しています。
腎は生命エネルギーの源「精」を貯える大きな臓器ですが、
更年期に入るとその機能は自然と衰えます。
また、体内の臓器はそれぞれが協力しあって働いているため、腎が弱くなると他の臓器にも影響し、
体力や免疫力が落ちたり、性機能が衰えたりといった不調が現れるようになるのです。
特に男性の身体は腎と深い関わりがあるため、腎を健康な状態に保つ方法を考えることが大切。
また、「気」「血」の不足、ストレス、生活習慣の乱れなども更年期症状の原因となります。
まずは自分の身体の変化を知り、更年期を穏やかに過ごせるように、
それぞれに合った対処をしていきましょう。
更年期の不快な症状は、体質を整えることで和らげることができます。
主な症状から自分の体質を知り、早めの養生で身体の中から予防・改善していきましょう。