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貧血・3 潤い不足
「血」には体内を潤す成分が多く含まれているため、
血が十分にあれば身体を内側から潤すことができます。
反対に、血が足りなくなると潤いも不足し、
皮膚や目の乾燥、髪のパサつきなどが気になるようになります。
乾燥肌は、痒みにつながることもあります。
みずみずしい肌や髪を保つためにも食生活に気を配り、
身体の潤いをしっかり守りましょう。
*気になる症状
顔色に艶がない、化粧ノリが悪い、皮膚の乾燥、
目や口の乾燥、髪のパサつき、便秘気味、
関節の動きが悪い(スムーズに動かない)、舌の苔が少ない
*食養生
白きくらげ、バナナ、りんご、桃、いちじく、キウイ、いちご、海草類、豆腐、卵、オリーブオイル、
豚足、手羽先、蜂蜜
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貧血・1 めまい、たちくらみ、疲労感
貧血は、10人に1人はいるといわれるほど身近な症状です。
あなたも立ちくらみやめまいなどを経験したことがあるのではないでしょうか?
貧血は、軽い場合でもさまざまな臓器に影響することがあります。
一般的な貧血は鉄分の不足による鉄欠乏症貧血で、
疲れやすい、めまいや立ちくらみがする、
少し動いただけでも息切れする、といった症状がみられます。
中医学では、このような状態を、
「血」が不足して全身に十分行き渡らなくなる状態、
「血虚(けっきょ)」と考えます。
血は、身体を巡って栄養・潤い・酸素などを届ける、
身体を温める、精神を安定させる、といった働きしています。
そのため、血が不足すると全身の臓器や細胞に影響し、
疲労やめまい、息切れ、冷えといったさまざまな症状が現れるのです。
貧血と血虚は一見同じような症状ですが、
中医学では検査の数値ではなく、
症状や身体の状態から判断することが特徴です。
そのため、たとえ検査値が正常でも、顔や唇の血色が悪い、
皮膚が乾燥している、髪のツヤがない、精神の不安定、
といった症状があれば、血虚の状態と考えます。
現代女性は、血虚の状態が多く当てはまると言われています。
特に重い症状でなくても、血虚の状態は
月経痛や脱毛、肌の乾燥などのトラブルにつながります。
早めに対処するよう心がけましょう。
中医学には「女子は血を以(もっ)て本となす」という言葉があるほど、
女性にとって「血(けつ)」は大切なものです。
毎日の食事は、貧血予防の大切なポイントです。
自分にあった食養生で血不足の改善をしましょう。
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かおりんの養生茶Labo2020その➁ 秋の養生茶編
薬剤師の飯沼です。
いつの間にか朝晩が涼しいと感じる日も多くなり、秋らしい気候になりましたね。
さて、今回は【かおりんの養生茶Labo2020その➁】、秋の養生茶編です。
昨年ウエマツ薬局で行われた、中医営養薬膳学講座で試飲していただいた
季節の養生茶の特徴と皆様の感想をご紹介したいと思います。
9月の養生茶 枇杷葉薄荷茶(びわようはっかちゃ)
まだ暑さが残る秋の前半にあわせて、
「すっきりうるおす秋のお茶」というテーマで作成しました。
蜜で炒めた枇杷葉に、爽やかな香りが特徴の薄荷を合わせた養生茶です。
中医学では蜜で炒めることを蜜炒といい、
肺を潤し、咳を鎮める作用が強くなると言われています。
養生茶として初めて試作し、採用した個人的にも思い入れの強いお茶で、
【スッキリして残暑によいです】と感想をいただいたファンが多い養生茶です。
10月の養生茶 玉竹菊花茶(ぎょくちくきくかちゃ)
だんだんと乾燥が気になる秋の後半に
「まったりうるおす秋のお茶」というテーマで作成しました。
肌の乾燥や口の渇きをうるおす玉竹に、
イライラや頭痛を落ち着け、
目の炎症をとる菊花を組み合わせた養生茶です。
おすすめはクコの実を浮かべてゆっくり楽しむ飲み方です。
菊の香りがほのかにして、さっぱりしたお茶に甘さも加わり、
しばらく置くとぷっくり膨らむクコの実もおいしいです。
クコの実も目に良いので秋の夜長の読書のおともにお勧めです。
ちなみに講座では茶剤が見えるようにガラスのポットで淹れていましたが、
朝忙しいときなどは、写真のようにパックを茶海(またはピッチャー)にいれ、
お湯を注いで蒸らすという、簡便な形で活用しています。
毎朝、季節やその時の体調に合わせて選ぶのも結構楽しいですよ。
写真:枇杷葉薄荷茶
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「肌の乾燥(ドライスキン)の養生」
肌の状態は、肺と深く関係しています。
しかし、肺は乾燥に弱いので、空気が乾燥する時期は、
肺の働きが低下しやすく、肌の乾燥やかゆみなどを
起こしやすくなるのです。
潤い肌を保つためにも、体内の乾燥に注意し、
肺の働きを健やかに保つようにしましょう。
*気になる症状
皮膚の乾燥(カサカサ感)・化粧のりが悪い
舌の乾燥・皮膚の痒み
※日焼け、アトピー、エアコン、慢性疾患
乾皮症などが原因になることもあります。
*食養生 ~肺の潤いを養い、皮膚の潤いを守りましょう~
鶏の手羽先・豚足・鶏のスープ
はちみつ・オリーブオイル・玄米 など
あなたに合ったお薬をお出しします。
今すぐ、ご相談をお電話かメールでご予約下さい。
漢方薬膳サロン ウエマツ薬局
電話:049-245-6637
FAX:049-245-0613
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ドライシンドローム(乾燥症候群)
秋が深まる10月は、空気が乾燥し、
身体のさまざまな乾燥症状が起こりやすくなります。
カサカサの肌(ドライスキン)
目の乾燥(ドライアイ)
口の乾燥(ドライマウス)
鼻の乾燥(ドライノーズ)
こうした、様々な症状を、乾燥によって起きる一連の症候群
「ドライシンドローム」と考えるようになってきました。
原因は、エアコンの使用、睡眠不足、口呼吸、
高カロリーな食事、パソコンやテレビなど、生活環境の問題もありますが、
秋や冬は乾燥する季節なので、症状が起こりやすくなるのです。
中医学では乾燥の症状は、
身体の潤い成分である、「水(すい)(津液)」や「血(けつ)」の不足から起こると考えられています。
また、「腎陰(じんいん)(水や血などの体を潤す要素)」の不足も乾燥を招く要因になります。
「腎」は加齢とともに衰え、腎陰も不足しがちになるので、
年とともに身体の潤いは減少していきます。
喉や鼻の粘膜が乾くと、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなったり、
感染症にかかりやすくなってしまいます。
乾燥は、アトピーなどの皮膚病の悪化、咳、便秘などの不調にもつながります。
しっかり対策して乾燥に負けない、潤い体質を目指しましょう。