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体外受精が保険適用になったが意外な問題点が。
本日、不妊症専門医の講演をお聴きしました。
体外受精が保険適用になり、患者さんにとって喜ばしいことですが、困ることができたので漢方薬局に助けてほしいことがある、と話されていました。
体外受精は39歳まで6回、40~43歳まで3回保険が効きます。
①検査に時間がかかる、治療は早めに始めよう
検査は時間がかかるので、赤ちゃんが欲しいと思ったら早めに不妊専門病院に行くよう、勧めてほしい。
タイミングや人口授精では成功率は低い。少しでも早く治療に取り掛かった方がよい。
②自費診療と保険診療は同時にできない
流産の原因の一つに免疫性流産があります。
受精卵の中に夫の染色体が含まれるので、自分ではない異物だと思って排除しようとする働きです。
その治療に効果のある薬が保険適用ではないのです。
自費診療と保険診療は同時にできないことになっているのでとても困っている。
流産を繰り返す人の多くにこの免疫性流産が多く、植松の経験では舌に歯型がある人、花粉症を持っている人は異物に敏感なのでこの免疫性流産が多いように感じています。
漢方ではこのようなタイプの人に良い漢方薬があります。
病院の治療と漢方薬を併用すると妊娠を継続して元気な赤ちゃんに恵まれるでしょう。
③慢性子宮内膜炎で生理の度に熱が出る人の内膜は、ボコボコして妊娠しにくい。
抗生物質は長期飲めないので漢方薬で治してほしい。
④卵子の老化をゆっくりするような漢方薬を飲ませてほしい。
⑤良質な受精卵、良質胚は体外受精ではできない。
脂質異常、酸化ストレスを取り血流改善、代謝の改善を漢方でやってほしい。
⑥染色体異常を調べる着床前診断は自費診療なので保険診療の体外受精とは併用できない。
以上のようなお話でした。
私も高額な体外受精が皆さんのために早く保険適用ができないか望んでいたのですが、お話を聴いて意外な落とし穴があることにびっくりしました。
保険が効いて少し経済的に楽になりますから、早く妊娠できるよう、漢方と養生指導でお手伝いできればうれしいと思っております。
植松光子 記 2022/5/29
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生理中に気を付けたいこと。
映画「パッドマン・・」のインド人のモデルは,
新婚の妻が生理の時に車をふく布より汚い布きれを使っていたことに
衝撃を受け、清潔な生理用ナプキンを開発した男性の話です。
生理用ナプキンが日本で初めて販売されたのは昭和36年、ロリエで12個2000円。
当時の初任給は18000円位でした。高額ですね。
生理用ナプキンは昭和36年以前、脱脂綿やぼろ布を使っていました。
明治や江戸時代、着物の生活ではショーツではなく、腰巻でしたから膣にぼろ布などを詰めて、
インナーマッスルが発達していて膣でしめつけていた、ということです。
その頃の人の話ですと、
地面に綿球のようなものが時々落ちていた、ということです。おおらかな時代ですね。
当時の人は自然に女性のからだのことも知ることができたのでしょう。
生理中は細菌に感染しないよう十分気をつけましょう。
月経は子宮の内膜がはがれて膣外に出る現象です。
そのとき内膜は傷だらけですから、細菌に感染しやすくなります。
たとえば、
生理中の性行為
タンポンやナプキンの交換がすくない
風邪をひいているときの入浴
子宮内膜炎という病気になりやすいのです。
慢性の炎症で痛みや発熱、不妊の原因になります。
子宮内膜炎は子宮内膜症とはちがいます。