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中医学から見た「赤ちゃんが元気に育つ妊娠中の養生法」2ヶ月目
この時期は脳と目、耳、鼻、口などが形成されます。
日常の食事は
素食(肉を使わない食事)を多くする。
果物や野菜、雑穀を積極的にとり、肉は少量にして、
辛い物や生ものを食べないようにする。
タバコや酒、化学薬品、香りや刺激の強い化粧品、
放射線や電磁波、ペットなどは避けたほうがよい。
悪阻が始まる頃です。
悪阻は亜鉛不足という説があり、亜鉛の多い牡蠣エキスのサプリメントで
実際軽かった、という声が多くあります。
亜鉛は妊娠中、赤ちゃんの脳の成長を助けます。
お母さんの脳にも働いて。お母さんの不安を和らげます。
お母さんが飲むことでお二人の脳の働きがよくなるのですから、
ぜひしっかり飲みたいですね。
妊娠2か月~4か月すぎ(14週未満)は、
胎児が薬の影響を最も受けやすく、「先天異常」の発生と関係する大事な時期です。
特に妊娠2か月は、中枢神経や心臓などの重要な臓器、
そして手や足などが作られる時期のため、最も注意が必要です。
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中医学から見た「赤ちゃんが元気に育つ妊娠中の養生法」1ヶ月目
中国の南北朝時代に北斎の医師 除之才が書かれた
「妊娠中の月々の赤ちゃんが元気に育つ方法」を先月来日された中医薬大学の
賀教授が講演され、その概略です。会報「天空」より抜粋
1ヶ月目
胎児が成長をはじめ、母親の血液が使われるようになり、
酸っぱい物を好むようになります。
この時期のおすすめ食材などをご紹介します。
・おすすめ
酸味のもの
麺類などの小麦製品、大麦
野菜
豆腐
イチゴ・バナナ・オレンジなどの果物
葉酸が多く含まれるナツメなど
温かいスープ
(写真:ナツメ)
・避けるもの
辛い物 生もの
身体を冷やすもの。冷たい物
・生活養生
静かな環境でゆっくり休む
睡眠を十分とること
「恐れれば、すなわち気下がる」
びっくりすると尿が漏れるように、「気」が下がります。
このように、精神的なショックがあると流産をする恐れがあります。
周りもこの時期には精神的なショックを与えないよう注意をしましょう。
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漢方薬膳サロン ウエマツ薬局
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ある若い女性薬剤師の物語・6
これは彗星のように輝やきながら飛び去った彼女の人生の軌跡をたどる物語です。
その6 育児と仕事
30歳になり、早く子供を作るように言ったのですが、
1年間は二人で楽しみたい、と言って子作りを伸ばしているうち
今度は、なかなかできませんでした。
彼女は中医学で不妊症のかたの相談を受けて、
患者さんは妊娠させることができているのですが、
自分というものは難しいものです。
一度は子宮外妊娠で泣きましたが、その後やっと34歳で妊娠しました。
我が家は両親ともアレルギー体質の家系ですので
妊娠中、彼女は非常に食事に気を付けました。
アトピー患者の漢方相談も受け、アトピーの辛さをよく知っているので、
アトピーにはしたくない、と真剣に食事には取組みました。
以下は彼女の著書(共著)である
「図解 アトピーを治して妊娠する本」<農文協>より抜粋
コラム・・・・・・・・・・・・・・・
美肌と赤ちゃんのために「肉なし、和食中心」に変身
肉が大好物のMさんですが、ある日から
「肉、乳製品抜き、和食主義」にガラリと変身しました。
きっかけは妊娠。祖母をはじめ、母、妹、自分までみんなアレルギー体質という家系を
「子供に引き継いでなるものか!」と一念発起したのです。
夫も巻き込み、体質改善食生活が始まりました。
まずは朝食改革。パン・ヨーグルト・卵・ベーコン・バナナを、
ご飯、(胚芽米や玄米)・味噌汁・納豆などに変えました。
野菜は有機野菜で旬のもの。
これだけで乳製品や添加物、化学調味料の量がドンと減りました。
だしも手作り天然だし。
一部略
しかしMさんは、肉やケーキを全く食べなかったわけではありません。
徹底すぎると息詰まるので、たまには友人と好きなものを食べて楽しみました。
1割くらいは好きなものを食べてもいいでしょう。
その結果誕生した娘さんは、いちど粉ミルクで発疹が出ましたが、
それ以外はトラブルもなく、きれいな赤ちゃんです。
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育児をしながらも勉強が大好きな彼女は、
日曜日は子供を夫に任せ、よく勉強会に言っていました。
離乳食も夫がよく作っていました。
*次回はその7「漢方薬膳サロン ウエマツ薬局を立ち上げる」です。*
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アトピーで花粉症、アトピーで妊娠中の漢方薬
今は花粉症の真っ最中。花粉でアトピーも悪化します。
どちらも免疫力のアンバランスで発症します。
中国医学で皮膚、粘膜を丈夫にする「衛気(えき)」を高め、治す力をつければ年々軽くなります。
「衛気」とは外敵から身を守る力で「気」の一種です。
「衛気」を充実させ、巡らせることにより皮膚や粘膜が強化され風邪や花粉症、アトピーの予防になります。
花粉症には「衛気」を高める漢方薬と鼻水、くしゃみ、目の痒みなど症状にあった漢方薬を併用すると楽になります。
花粉の飛ぶ1ヶ月前から飲み始めるとほとんど症状が出ない方も居ます。
今年遅く飲み始めた方は、来年は1月に入ったらすぐ飲み始めましょう。
春、花粉症が騒がれる頃 アトピーの人の肌も花粉でがさがさ赤くはれてきます。
中国医学では治すのに体質や症状が「寒症(冷え)」か「熱症(熱がある)」かで治療方針が異なります。
一般にアトピーは肌が赤く熱く、舌の色も赤い人が多く、これは「熱症」を意味し
冷やす漢方薬、石膏や竜胆(りんどうの根)などを多く使います。
ところが花粉症は鼻水が水のようで透明なことが多くこれは「寒症」を示します。
寒いと鼻水が水っぽいですね。
このときは温める漢方薬、桂枝や麻黄、生姜などを用い、アトピーの治療とは相反しますので
アトピーで花粉症の治療には分量の加減にこつが要ります。
また不妊症などで治療中の人はいつ妊娠するかわかりません。
病院や市販の新薬の花粉症の薬は胎児に奇形を起こす可能性が知られています。
妊娠の可能性のある人は漢方薬で早く花粉症を治しましょう。
大きなくしゃみを連発したら流産のおそれがあります。
花粉症の漢方薬は妊娠中の危険は今まで報告されていません。
私のところでは妊娠中ずっと漢方の風邪薬を飲んでいて丈夫な大きな赤ちゃんを生んだ方がいます。
しかも非常に安産でした。「案ずるより産むが易し」ですね。