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尿・汗・鼻水・おりもので健康観察
体から出てくるものをよく観察すると健康状態がわかります。
暑い時期の朝は、尿の色も濃く黄色くて、沢山は出なくなります。
寝ている間に、汗となって出ていたからです。
秋になり涼しくなると、朝、尿がたっぷり出るようになります。
体内の様子は出てくる尿や汗でわかります。
体が熱いと尿は減り、冷えてくると尿は増えます。
鼻水、痰、尿、おりものなどの色はどうですか?
黄色いときは体に熱がこもっているときです。
風邪が長引くと熱がこもり、鼻水、痰は濃縮され黄色くなり、粘つきます。
イライラが続くと女性のおりものは黄色く粘つき匂うようになり、
精子は通りにくくなり、妊娠しにくくなります。
また、冷えていると、透明で量が多くてさらさらしています。
身体には熱すぎず冷えすぎず、ちょうどよいのが健康です。
自分の身体の中を知って、食事を調節して、まだ冷えや熱がこもっているなら、
漢方薬を漢方の専門家に選んで貰うと早く改善されますよ。
文責:植松光子 薬剤師 中国政府認定国際中医師
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おりもの不妊をご存知ですか?
植松 光子です。
多すぎる帯下を調節したら妊娠、出産した話です。
結婚三年しても妊娠しません。
婦人科では特に異常はない、とのことでしたが
帯下が多く、淡い黄色でにおいが気になっています。
手足は冷えて膀胱炎も時々なります。
始めは一般的な冷えに効く漢方薬を出していましたが
特に変化がありません。
そこで帯下が多く、においも強く、膀胱炎にもなるので、
水分代謝をよくする漢方薬に変えました。
そうしましたら、帯下が正常になり、驚いたことに翌月妊娠しました。
そして大きな立派な男の赤ちゃんが生まれました。
多すぎる帯下は精子を弱めると言います。
この方は膀胱炎にも時々なり、漢方で言う「湿熱」の邪があります。
汚いものは正常な働きの邪魔をします。
ホルモンの働きをよくするためには汚いものを除けばよくなります。
湿熱を除く漢方で妊娠しました。
赤ちゃんを連れておじいさん、おばあさん、お母さんと一家でお礼に見えました。
赤ちゃんを囲んで幸せそうな一家を見ていますと、
「この一家の幸せは、私があの時湿熱の処方に変えたから、訪れたんだわ」
と思い、感無量でした。
中医学を勉強してその理論通りにやってその結果が出たのです。
もっともっと中医学を深く学んで皆さんに貢献できたらいい、と願っています。
2015年9月25日 薬剤師 国際中医師 植松 光子
写真説明:中国北京で撮りました。
蓮の葉(荷葉ともいう)は帯下や下痢を直し、
ダイエット効果もあります。
干した葉は香りがよく、冬瓜を丸のまま載せて、
中に鶏肉やぎんなん、キノコを詰めて蒸す薬膳があり、夫も私も大好きです。
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湿気とおりものとアトピーの関係
梅雨時アトピーが悪化する、と心配される方がいます。
こういう方でおりものも一か月ずっと続いて、量も多い、という方がいます。
梅雨時、湿気が多くなると、体の中の湿気すなわち「湿邪(しつじゃ)」も多くなり、
皮膚に水泡が増えたり、じくじくかゆくなります。
汁が出なくても肌にさわるとなんとなく、湿っぽいこともあります。
中医学では人の体は宇宙が支配していて、季節の影響を多く受けるので、
治す時も季節の関係を重視しながら治していきます。
梅雨時悪化する人は湿邪が多いタイプが多いので体内のおりものも増える傾向があります。
正常なおりものは無色透明で臭いも少なく、少量です。
生理と生理の中間、排卵期ごろと生理前、妊娠時にやや多くなります。
膣に雑菌が入るのを防ぎ、精子が入りやすいようにする働きがあります。
しかし多すぎたり、黄色みを帯び、匂いが強くなると「湿熱」の状態となり、
精子の力を弱め、妊娠力を落とします。
アトピーの痒み、じくじく、水泡のある皮膚を改善するには、このように体内からくる信号も
考慮しながら治していくと、肌も改善され、膣の不快な症状も改善し、すっきりします。
これも中医学の面白い点で
「異病同治(いびょうどうじ)」<異なる病気や症状を同じ治療方針で治す意味>の一つの例です。
おりものに泡が混ざって耐えがたいかゆみとなった場合はトリコモナス菌に感染していたり、
そのほか膣炎、卵管炎、などの場合もありますからその時は早めに受診し、治療を受けながら、
そのような症状を起こす体質を改善していきましょう。
おりものを中医学で改善して妊娠した方は何人もいます。