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二十四節気を用いた食提案 立冬
冬は老化と関係した季節。まずはゆっくり休むことが老化防止につながります。
昼寝もおすすめです。10分程度寝るだけでも、午後の能率アップにつながります。
太陽の動きに合わせる様に、朝ゆっくり起きて夜は早寝するのもポイントです。
滋養強壮の食材を使った温かい料理を食べ、ゆっくり寝て体力を温存しましょう。
1日の寒暖差が大きい時期です。腹巻やネックウォーマーやレッグウォーマーなどで、
首回りや手首、足首をあたためるなど、冷え対策をして、冬を快適に過ごしましょう。
《おすすめの食材》
蓮根
肌の赤み・身体の熱感をとる。体を潤し、喉の渇きをとる。
胃腸を整えてくれる。食物繊維が豊富で腸を綺麗にする。
ビタミンC、ポリフェノールも豊富。
れんこんの穴は先が見通せて縁起がいい、と正月のおせち料理でも活躍します。
ほうれん草
緑黄色野菜の中で抜群に栄養が高いほうれん草。体内で
ビタミンAに変わるβカロテンは100gで約700μgあり、
1日の摂取基準を満たします。冬に収穫されたほうれん草は、
夏に収穫されたものに比べてビタミンCの含有量が3倍多いです。
不眠、精神不安、便秘、酒酔い、補血におすすめ。
立冬(りっとう) 11月8日〜11月21日頃
山にも里にも冬の気配が感じるようになる頃です。
風が冷たくなり、木々の葉が落ち、早い所では初雪の知らせが聞こえてきます。
11月15日は七五三の行事があり、数え年で男の子は3歳・5歳、女の子は3歳・7歳に成長を祝います。
さざんかや、スイセンの花が開き始める時期です。(写真:スイセン)
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季節と皮膚の密接な関係
皮膚も季節の気候変動を受け、周期的に変化が現れます。
季節にあった対処法をすれば早く改善されます。
●肌カレンダー 春夏秋冬
二十四節気:立春 春分 立夏 夏至 立秋 秋分 立冬 冬至
春は風が吹き、肌は敏感になる
夏は蒸暑く、肌は脂っぽくなる
秋は乾燥し、肌も乾燥する
冬は寒く、肌は冷えて亀裂を起こす
●四季の皮膚特徴と対処法
春は気分が落ち着かず、皮膚も敏感になる。
イライラしないようゆったりした気分で過ごすよう努める。
夏は蒸暑いので熱や湿気を取る食べ物や漢方薬を飲み、心も落ち着かせる
秋は乾燥するので肺を潤し元気にする食べ物や漢方薬を飲み、肌を潤す
冬は寒いので温め、血行を良くする食べ物や漢方薬を飲む
常に胃腸を整え、解毒する食べ物や漢方薬を飲む
●五季(春・梅雨・夏・秋・冬)における皮膚病傾向
春(敏感);じんましん・接触性皮膚炎・痒疹・ビダール苔癬・急性湿疹など
梅雨(ジトジト):汗疱・あせも・湿疹・水疱症・真菌症など
夏(暑熱):日光性皮膚炎・日光性じんましん・ニキビ・真菌症・脂漏性皮膚炎・膠原病
秋(乾燥):尋常性乾癬・ジベルバラ色粃糠疹・慢性湿疹・皮膚掻痒症など
冬(冷え・亀裂)尋常性乾癬・皮脂欠乏症・皮膚掻痒症・しもやけ・慢性湿疹・
寒冷性じんましん・膠原病など
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「生薬の味見、芋けんぴのような匂い」薬学部実習生感想文・99
ウエマツ薬局に実習に来られた、薬学部5年生の感想文をご紹介します。
*漢方に今まで興味を持っていましたか?
はい。母が薬膳料理を作ってくれた事で興味がわきました。
*実際に今回体験して感じたこと。
また、将来漢方の仕事をやってみたいと思いましたか?
漢方薬局での実習を通じて、漢方の基本的な理論や考え方、
中医学の考え方に触れることができたのは非常に貴重な経験です。
漢方では同じ病気、様々な体質によって異なる処方が行われる為、
患者さんの症状、生活習慣について細かく診断する必要があります。
患者さんとのコミュニケーションを通じて、1人1人のケアがどれだけ重要かを実感しました。
実習では生薬の調合や配合にも関わることができました。
また様々な生薬を味見させて頂きました。
天門冬は芋けんぴのような匂いですが、味は渋みが強く苦手でした。
大棗は一般的なナツメなのでドライフルーツとして美味でした。
実習を通して、漢方薬局に興味が出てきましたので、
将来人の体質や症状に合わせた治療法を提案できる薬剤師になりたいと思いました。
2024年10月25日 日本薬科大学薬学部薬学科 S.T
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日本人唯一の理事として、パリの世界中医薬(漢方)連合会世界大会に出席
この度、漢方ウエマツ薬局代表であり、日本中医学院理事長の植松捷之が
パリで行われた世界中医薬(漢方)連合会世界大会に出席してきました。
本部理事として日本人は植松捷之が唯一です。
今中医薬は世界中に広まっています。
北京中医薬大学に行きますと多くの黒髪の中に金髪の人たちが研修しているのをよく見かけます。
フランスでは鍼灸が人気のようです。
日本中医学院は日本で始めてできた社会人のための漢方の専門学校です。
当初は北京中医薬大学日本校と言っていました。そこを植松捷之が引き継ぎ、大変な苦労をして今大きく発展してきました。
誠実な人柄で中国の方たちにも「植松なら大丈夫だ」と大変信頼されているようです。
私が北京で、漢方の人間国宝の路志正先生とご一緒に会食した折、当時98歳の路志正先生が
「日本人で知っている人間が二人いる。一人は矢数道明先生、もうひとりは植松」
とおっしゃって下さったのにはその記憶力の確かさと同時に、
漢方医として高名な矢数先生と同列におっしゃって下さったのには感激しました。
植松は家庭では口数は少ないですが家事はなんでもやってくれる優しい夫です。
とくに10年ほど前私が足首を折って松葉杖を3か月ほど使うようになってから、
食器洗いから夕食づくりまで仕事に行かない日はやってくれるようになりました。
薄味でおいしいです。
私が仕事から帰って玄関の音がすると揚げ物を揚げ始め、アツアツを出してくれ、私は幸せを感じています。
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「医食同源の考え方を今後も意識したい」薬学部実習生感想文・98
ウエマツ薬局に実習に来られた、薬学部5年生の感想文をご紹介します。
*漢方に今まで興味を持っていましたか?
はい。D.S.などで買える市販の医薬品(イブプロフェンなど)とは成分が全く異なるのに、
様々な疾患、悩みに対応できる漢方医薬品の詳細が気になるから。
大学にて履修した生薬学もとても楽しく学びました。
*実際に今回体験して感じたこと。
また、将来漢方の仕事をやってみたいと思いましたか?
〈1日目〉
体は気、血、津液で構成されていること、食べ物には、酸、苦、甘、辛、鹹という五味、
熱・温/平/寒・涼の五性があることなど学びました。
西洋医学とは異なった視点から医学が発達していること、
「口に入れるもの=体にとって何らかの作用があるもの(=薬になる)」
という考え方が新鮮で面白かったです。
対症療法ではなく、未然に病気にかかるのを防ぐ身体を作るという観念が
普段私たちが意識するべきであるが、漠然としていて取り組みにくかったものであり、
中医学の知識を取り入れることによってそれをしやすくしているのが、画期的で良いと思いました。
〈2日目〉
「医食同源」=病気を治療することと、良い食事をすることは健康を保つことにつながる、
同じ源である、という考え方を基本にした診療をたくさん見学させて頂きました。
患者がどんな家族構成で、どんな生活をしていて、今どのような悩みがあるのか、
個人個人の人生を聞きとり、身体の不調をどのように治療していくのか、
本人と相談しながら決定するのが、納得感も生まれるし、前向きに治療できるので良いなと感じました。
医食同源の考え方は健康に生きていくためにとても大切な考え方だと思ったので
今後の自分の生活もそれを意識しようと思います。
貴重な体験をさせて頂きました。本当にありがとうございました。
2024年10月18日 城西大学薬学部薬学科 K.K