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おりもの4 黄色か赤っぽい、粘る:「湿熱」
おりものの色が黄または赤っぽい・粘りがある・
臭いが強い方は「湿熱(しつねつ)」。
*気になる症状
下腹部の痛み、陰部の痛み・かゆみ、熱っぽい、
口が乾く、口臭がある、尿の色が濃い、便秘気味
脾虚(ひきょ)、腎虚(じんきょ)の症状は
初期のうちに改善することが大切ですが、
長期化して湿邪が体内に長く停滞すると
熱が発生し「湿熱」へと進行してしまったのが
この湿熱です。
また、湿熱は生理期間中や妊娠期間中に
発生することもあります。
養生として、体内の湿熱を取り除きながら、
通便を良くするなど解毒を考えることも大切です。
*食養生
体内の湿熱を取り除く食材、利尿・通便作用のある食材を:
苦瓜、緑豆、せり、黄柏(おうばく)、干し柿、バナナ、
いちじく、スベリヒユ など
~不快なおりものの症状を解消するために~
*十分に睡眠をとる
*バランスの良い食事を心がける
*身体を冷やさない、あたかかくする。
*常に清潔な状態を心がける。
※菖蒲湯もおすすめです。
漢方では、菖蒲は胃を健やかにし、
邪気を発散する薬草として使われています。
香り高く、アロマテラピー効果も期待できます。
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おりもの3 量が多い・水っぽいなど:「腎虚」
おりものの量が多い・色が薄く水っぽい方は
「腎虚(じんきょ)」。
*気になる症状
冷え性、腰痛・腰がだるい、めまい、
耳鳴り、物忘れ、夜間の頻尿
腎は生命活動の源であり、加齢とともに、
その機能が自然と衰えていきます。
また、慢性疾患による消耗から、
腎の働きが弱くなることもあります。
腎のエネルギーが不足すると、湿邪(しつじゃ)が発生し、
不快なおりものの原因に。
また、腎の機能が弱くなると、身体に必要な水分を
体内で留めておく力が不足し、おりものの量が増えてしまいます。
このタイプは更年期に見られることが多いです。
腎を養うことを心がけ、おりものの流出を防ぎましょう。
*食養生
五臓六腑の基本である腎を養い、水分の流出を防ぐ:
山芋、クコの実、ニラ、くるみ、栗、ざくろ など
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おりもの2 量が多い・白っぽいなど:「脾虚」
おりものの量が多い・白っぽい・臭いは少なめの方は
「脾虚(ひきょ)」。
*気になる症状
疲労感、食欲不振、むくみ、
下痢・軟便になりやすい、顔色が白い
暴飲暴食や不規則な食事、疲労、ストレスなどが原因で
胃腸の機能が低下すると、水分を全身に運ぶことが
できなくなってしまいます。
その結果、体内に余分な水分や汚れが停滞し、
「湿邪(しつじゃ)」が生まれるのです。
このように発生した体内の湿邪が、
身体の下部に集まっている状態です。
余分な湿を取り除くと同時に、弱った脾胃を
健やかに保つようにしましょう。
*食養生
湿を取り除き、胃腸の機能を健やかにする食材を:
いんげん豆、豆乳、銀杏、蓮の実、はと麦、とんぶり など
写真:はと麦
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おりもの1 役割とトラブル
女性特有の現象である「おりもの」は
膣に雑菌が入るのを防ぎ、清潔に保つための分泌液です。
正常なおりものは無色透明で臭いも少なく、量も少量。
一般的に、生理前や排卵期、妊娠期にはやや多くなり、
閉経後には減少します。
おりものがこのような状態であれば、特に心配する必要はありません。
しかし、量が増える、匂いが強くなる、色を帯びている、といった状態や、
陰部のかゆみ、腰痛、腹痛などの症状を伴う場合は、改善を心がけましょう。
「おりもの不妊」と言って、赤ちゃんができない原因の1つに
おりものが多すぎることがあります。
異常なおりものは、膣炎、子宮筋腫、卵管炎などと
いった女性特有の病気を知らせるサインとなっていることもあります。
病院で検査を受けても特に問題がないようであれば、
体内の不調が原因と考え、根本的な体質改善を心がけましょう。
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漢方の知恵が詰まった雛祭り
三月三日はひな祭り。別名「桃の節句」とも言います。
この日本のひな祭りは世界でも珍しい女の子の健康を祝う祭りなのです。
実はこの中には女性に良い漢方薬がいっぱい使われているのをご存じでしたか?
お供えのお餅に入っているヨモギは、生理不順で生理がだらだら止まらない人、あるいは生理の量が多くて困る人にピッタリの生薬です。
ヨモギは別名「血止め草」とも言い、止血の妙薬です。
以前は空き地に自然にいっぱい生えていました。
その生の葉を揉んで切った指先などにつけると血が止まるからです。
また非常に暖める力が強く、乾燥した草はすぐに火が付き燃えてしまいます。
お灸の原料の艾(もぐさ)がこれです。
おいしいヨモギのお餅を召し上がって体を温めて、生理を整えるように、という古人の願いなのでしょう。
また可愛らしい桃の花は「桃の節句」の名前の由来ですが、桃の種は女性の生理痛に用いる漢方生薬です。
桃仁(とうにん)と言います。
瘀血(おけつ)と言って生理痛で苦しむさまは古書には「狂人のごとく」と書かれています。
「桃仁」はその血の塊や子宮内膜症などの瘀血を改善する働きがあります。種を干して砕いて用います。
どんぶらこ、どんぶらこと山から流れてきた桃を食べて子供ができたという「桃から生まれた桃太郎」の話。
そんなおとぎ話は漢方医学をもとに生まれたのではないでしょうか?
多分桃の種のような漢方薬を飲んで、瘀血が改善され、赤ちゃんが生まれたことを意味するのではないか、と私は推測しました。
また桃の花がたくさん咲く様は「桃源郷」ともいい、夢のような理想郷です。
世界中で戦争のない幸せな、桃の花が満開に咲く世の中になってほしいですね。