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PMS(月経前症候群)対策4・虚弱
体内に栄養を与える「血(けつ)」、身体のエネルギーとなる「気」は、
元気で健康な身体を維持する基本。
そのため、加齢や貧血、病気による消耗、過度なダイエットなどが原因で
体内の気・血が不足していると、月経前の疲労感や倦怠感、
不眠といった不調が起こりやすくなります。
血の不足は月経の状態にも影響するので、放置せずに積極的な対応を。
日頃から疲れやすく、めまいや動悸、不眠などの不調を感じている人は、
栄養をしっかり摂って気・血を十分養うよう心がけましょう。
*気になる症状
・月経前の主な症状:疲労感、倦怠感、不眠
・その他:顔色が蒼白、めまい、眼精疲労、ため息が多い、
動悸、脱毛、月経量が少なく色が淡い、舌の色が淡い
*食養生
「血」を養う食材を中心に:
なつめ、黒ごま、かつお、うなぎ、豚ヒレ肉、レバー、クコの実、
ほうれん草、にんじん、黒糖、落花生、なまこ など
*暮らしの養生
・日常のストレスはこまめに発散。おしゃべりを楽しんで、よく笑うことを意識して。
・身体を冷やさない工夫を。冷たい飲食は避け、温かいものを摂りましょう。
・月経前・月経時は下腹部をしっかり温めて。腹巻きなども手軽でおすすめ。
・毎日の入浴で身体を温め、血行促進を。心身のリフレッシュにも効果的です。
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PMS(月経前症候群)対策3・水滞(すいたい)
月経前は、女性ホルモンの一つ、黄体ホルモンの分泌が増える時期です。
黄体ホルモンには、月経の出血などによる栄養不足を防ぐため、
身体に栄養や水分を溜め込もうとする働きがあります。
そのため、月経前になると身体がむくんだり、体重が増えやすくなったりします。
中医学では、こうした不調を、体内に「湿(しつ)」(余分な水分や汚れ)が
停滞している状態と考えます。
湿の停滞を招きやすいのは、水分代謝を担う胃腸の働きが弱くなっているタイプ。
胃腸不調を感じやすい人は、日頃から胃腸をケアして
健やかに保つよう心がけましょう。
むくみなどを感じる時は、体内の余分な水分をすっきり取り除くことが大切です。
*気になる症状
・月経前の主な症状:むくみやすい、太りやすい
・その他:痰が多い、吐き気、食欲不振、頭痛、めまい、尿が少ない、
軟便、舌の苔がべたつく
*食養生
利水作用のあるもの:
きゅうり、すいか、冬瓜、はと麦、緑豆、小豆、もやし、春雨 など
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PMS(月経前症候群)対策2・瘀血(おけつ)
血は「気(エネルギー)」と一緒に流れているため、
ストレスなどで気の巡りが停滞すると、瘀血(血行障害)を
招きやすくなることもあります。
また、体内の「血」は、「温かいとスムーズに流れ、冷えると停滞する」
という特徴があります。
ところが、月経前は女性ホルモンの影響などで身体が冷えやすい時期。
そのため、血も冷えて瘀血(血行障害)を招き、
痛みやしびれなどの不調が起こりやすくなるのです。
冷え症体質の人は、日頃から冷えをしっかり予防することが大事です。
温かい飲食、毎日の入浴などで身体を温めるよう心がけ、血行の良い状態を保ちましょう。
*気になる症状
・月経前の主な症状:痛みが強い(頭痛、胸痛、腹痛など)、肩こり
・その他:冷え症、手足のしびれ、月経痛が強い、
経血が黒っぽく塊が多い、舌の色が暗く瘀斑がある
*食養生
身体を温めて血流をスムーズに:
紅花、よもぎ、シナモン、黒糖、しょうが、玉ねぎ、長ねぎ、
小茴香(ういきょう)、サフラン など
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PMS(月経前症候群)対策1・気滞(きたい)
「肝(かん)」(肝臓)は、月経の基本となる「血(けつ)」を蓄え、
血量や月経周期の調節を担う臓器です。
また、ストレスを発散させて、「気」(エネルギー)の巡りを
スムーズに保つ働きもあります。
一方、ストレスが過剰になると、そのダメージで
肝の機能が低下してしまうこともあります。
すると、気の流れが停滞し、ストレスを上手く発散できず、
イライラや怒りといった精神的な不調が起こりやすくなるのです。
また、肝の不調は月経にも影響するため、
月経不順や月経痛などにつながることもあります。
「気滞」の状態は、PMSに多く見られます。
症状がそれほど重くないケースも多いので、
積極的なケアで改善を目指しましょう。
養生としては、日常のストレスをこまめに発散させることです。
肝を健やかに保ち、体内の気をスムーズに巡らせましょう。
*気になる症状
・月経前の主な症状:イライラ、怒りっぽい、乳房の張り・痛み、頭痛、肩こり
・その他:ストレスが多い、熱っぽい、口の渇き、過食、
月経時の下腹部の張り・痛み、舌辺が紅い、舌の苔が薄く黄色い
*食養生
香りの良い涼性の食材でストレスを発散:
ミント、ハマナスの花、ジャスミン、菊花、みかんの皮、
金針菜、黒きくらげ、うこん、春菊、三つ葉、竹の子 など
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PMS(月経前症候群)は漢方で改善しましょう
多くの女性が感じる月経前の不快症状「PMS(月経前症候群)」は
適切なケアをすることで和らげることができます。
女性にとって月経は長い付き合いになるものだからこそ、
PMSの対処法をきちんと知って、
毎月の月経を上手に乗り切りたいですよね。
月経の1〜2週間くらい前になると現れる、
イライラ、落ち込み、不眠、胸の張り・痛み、下腹部痛、
頭痛、むくみといった不快な症状。
こうした心身のさまざまな不調を、総称して「PMS(月経前症候群)」
と呼びます。
排卵後の女性ホルモンの変化が関係していると考えられていて、
月経が始まると症状が軽くなることも特徴です。
PMSは、適切なケアをすれば不調を改善することも
できるので、諦めず積極的に対処しましょう。
中医学では、一人ひとりに現れる症状によって、
その根本原因を考え対処します。
原因がはっきりしないPMSは、一人ひとりの体質や症状に合わせて
柔軟に対応できる中医学の得意分野です。
体質に合わせた養生で不調を和らげ、月経と上手に付き合っていきましょう。
漢方を飲んで改善された方も大勢いらっしゃいます。
気になる方は相談にいらして下さいね。
※症状によっては、子宮内膜症などの病気が
隠れていることもあります。気になる場合は一度婦人科を受診しましょう。