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中国語に「肩こり」はない?
中国からいらっしゃっている中医師(漢方専門医)が日本に来て首をかしげるのは「肩こり」という言葉です。
中国人に肩こりは少なく、中国語に「肩こり」はないのです。
大陸的国民性のためでしょうか。
肩こりの原因を調べて見ましょう。チェックしてみてください。
① 性格がまじめ
② ストレスを感じやすい。
③ 血の流れが悪い。
④ 血圧が高い
⑤ なで肩で姿勢が悪い。
⑥ 腕が太く肩に負担がかかっている。
食べ過ぎると血はどろどろになり、肩が凝ってきます。
緊張が続くと血圧が上がり、肩も凝ってきます。
顔にもしみが出来たり、ほくろも増えます。「瘀血(おけつ)」です。
「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」は丹参、紅花など血行をよくする生薬が配合された漢方薬で、
これを飲んで長年の肩こりが取れた、など評判です。
文責 国際中医師 薬剤師 植松光子
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がんの薬膳
家族ががんになると、治療は病院に任せても家族としては何とかしてあげたいと思うのが人情です。
そんな時に症状に合った漢方薬とお料理は食欲を出させ、元気にします。
抗がん剤などの副作用で吐き気や白血球が減って治療を中断しますと、その間にがん細胞が増えてしまいますが、漢方薬を併用しますと副作用が減り、治療を続けられ生存率が上がることが実証されています。
Bさんは肺がんで放射線治療中ですが2週間で物が食べられなくなりますよ、と言われたのが
今2ヶ月たちますが食欲もあり、治療に意欲的になりとっても元気です。
この方は食欲を出す漢方薬の煎じ薬、本物の杏の種をしぼった杏仁豆腐を毎日おいしい、と召し上がっています。
杏の種は肺を丈夫にします。素晴らしい香りがし、なめらかな喉越しが食欲を増すのでしょう。
文責 植松光子
ミックスベリーのせ杏仁豆腐
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せきは、原因様々、正確な診断を
咳は、のどから肺へつながる「気道」内の異物や分泌物を外に出す防御反応です。
咳が続く原因は感染症が多いが、普通の風邪であれば3週間程度でほとんど軽快します。
これが8週間以上続き、問診や胸の聴診、エックス線などの一般的な検査では原因が分からない場合、
「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」と呼びます。
日本呼吸器学会の「咳嗽に関するガイドライン第2版」(2012年刊)は、慢性咳嗽を招く主な疾患を三つ挙げています。
最も多いのが「せきぜんそく」。
慢性的なアレルギー性の炎症で気管支が収縮しやすくなった状態で、一般的なぜんそくと違い、呼吸困難や独特なゼーゼーという音がない。
しかし、治療しないと約三割が本格的なぜんそくに移行するとされています。
治療は吸入ステロイドで炎症を抑えるのが基本で、必要な場合に気管支拡張薬なども併用します。
ぜんそくへの移行を予防するために、長期治療が推奨されています。
「吸入ステロイドを中断せず、1年から2年は続けて使うことが望ましい」と新実彰男・名古屋市大教授が話されています。
せきぜんそくと違い、気道の表面が過敏になってせきが続くものを「アトピー咳嗽」と呼びます。
抗ヒスタミン剤というアレルギー治療薬と、吸入ステロイドで治療します。
ぜんそくに移行することはないので、せきが治まれば薬をやめられます。
三つ目は、「副鼻腔(ふくびくう)気管支症候群」。
鼻の奥の方にある空洞(副鼻腔)の炎症と合併した気管支炎で、マクロライドという抗菌薬が有効です。
他に胃酸などが食道に逆流してせきを引き起こす症例も増えています。これらが重なっている例もあります。
一方、「慢性気管支炎」という病名もよく使われますが、これは、「たばこや大気汚染が原因の炎症」に限定するというのがガイドラインの立場。薬より、禁煙など、原因となる刺激物との接触を断つことを優先します。
藤村政樹・国立七尾病院長は、「有効な治療法を選ぶためには、正確な診断が必要不可欠」と言われています。
ガイドラインはまた「せき止め」を安易に使わないよう呼びかけています。せきを止める効果がないことが多いうえ、本来必要なせきを抑えるので、誤嚥(ごえん)性肺炎につながりかねないからです。
2013年3月朝日新聞記事参考
中医学(漢方)の考え
中医学では咳の原因を治しながら咳を止めますので、慢性の場合は効果的です。
西洋医学の診断も参考にしながら、乾燥からきたもの、痰が多いもの、痰が粘って出にくいもの、
胃腸虚弱からきたもの、神経疲労からきたもの、などと分類し、それぞれあったものを飲んでいただきます。
西洋医学では「咳止め」を安易に使わないように言われますが、中医学ではむしろ漢方薬を早く飲んだ方が気管支や肺を傷めないので、おすすめします。
漢方薬としては、麻杏甘石湯、麻杏止咳エキス、清肺湯、神秘湯、潤肺糖漿などがあります。
咳以外の症状も遠慮せずお話しして、漢方専門の薬剤師に相談してください。
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花粉症の原因は乾燥肌だった
今年の花粉症は「ひどい!!」という予想です。
花粉症は鼻や耳などから体内に侵入して発症すると考えられていましたが、最近の研究で新しい原因が疑われるようになりました。
それは「乾燥肌」です。
肌の表面は水分と油で異物の侵入を防ぐバリアー機能を持っていますが、乾燥するとこれらが失われ、無防備になってしまいます。
ここに花粉が付着するとその刺激がかゆみや炎症を引き起こし「花粉症皮膚炎」になります。
皮膚のアレルギーが鼻や目にひろがり、鼻炎や目のかゆみが出る確率が高くなります。
また花粉症がでていないかたでも花粉症の発症を防ぐため帰宅してからすぐ洋服についた花粉をはらい落とし、顔を洗い、スキンケアをしましょう。
花粉症にならないためにお肌とお鼻の保湿が大事です。
顔や腕にはクリームをすぐ塗りましょう。スキンケアが大事です。
ウエマツ薬局オリジナル化粧品「花しずく潤(るん)」のミルキーローションとエッセンスには
かゆみや赤み、刺激によいドクダミ、桃の葉、紫根などたくさんの生薬が配合されています。
使い心地も評判がよくぜひお試しください。
鼻の粘膜を丈夫にする、毎年花粉症のひとに好評の漢方薬もあります。
今すぐ飲み始めましょう。
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女性の抜け毛、薄毛、円形脱毛症の対策、3 ~中医学養生法~
前述のように髪のトラブルは体内の健康状態「気血」と密接な関係があります。
中でも「肝」と「腎」と関係します。
血液の貯蔵庫である「肝」が影響を受け、血液の不足や血行不良を招いて脱毛や薄毛になります。
また「髪は腎の華(はな)」ともいい、生命エネルギーの源である「腎」の「精」が充実していれば
つやつやした髪の毛でいられます。
20代から30代の女性の髪の毛はたっぷりとつやがあります。
しかし、加齢や体調不良があると髪の毛も元気がなくなります。
したがって体内の不調がないかチェックして、体質を整えるとつやつやして元気な髪の毛になります。
そのためには以下で述べる漢方薬や健康食品、食物をとり、円形脱毛症の項で述べた養生法をしましょう。
また亜鉛などの微量ミネラルも大事です。
* * *タイプ別養生法* * *
☆イライラは髪トラブルの元・・・「ストレスタイプ」
過度のストレスが「肝」を傷つけ、髪の栄養不足に
主な症状;脱毛、白髪、ストレス過多、憂鬱、イライラ、頭痛、生理痛、月経前症候群、胸、脇の張った痛み、舌の色が暗い。
過度なストレスが「肝」を傷つけ、髪の栄養不足になっています。
薬膳;セロリ、トマト、イカ、薄荷、菊の花(香菊花(しゃんきっか))、ジャスミン茶、ハマナスの花茶
☆脂っぽい頭皮が気になる「湿熱」タイプ
身体に溜まった汚れが脱毛や薄毛を引き起こす、
主な症状;脱毛、頭皮が脂っぽくかゆい、顔が赤い、口臭が強い、口が渇く、便秘、軟便や下痢、舌の色が赤い、舌のコケが厚い
薬膳;わかめ、昆布、ひじき、サンザシ、ハトムギ
☆細くつやのない髪に・・「気血不足」
「気」「血」の不足が、頭皮や、髪の元気を失う原因に。
主な症状;若白髪、脱毛、髪が細く弱い、髪が乾燥してつやがない、疲労感、息切れ、
食欲不振、動悸、不眠、不安、物忘れ、舌の色が淡い。
薬膳;なつめ、ホウレンソウ、卵、干しぶどう、にんじん、きくらげ
☆加齢による髪の衰え「肝・腎の弱り」タイプ
親子関係の「肝」と「腎」は一緒に補うと効果的
主な症状;脱毛、生え際の脱毛、髪のボリュームが少ない、髪のこしがない、白髪の慢性化、
ひざ腰の弱り、舌の色が淡い、舌のコケがすくない
薬膳;桑の実、松の実、ゴマ、黒豆、黒ゴマ、山芋、カシューナッツ
☆アトピー性皮膚炎に見られる「血熱」タイプ
既述のようにアトピーの人には多く円形脱毛が見られます。皮膚が赤く熱を持っているタイプです。
アトピーは免疫過剰で自分の皮膚を攻撃するので赤く腫れてくるのですが、同じように自分の髪の毛も攻撃し毛が抜けます。
薬膳;きゅうり、とまと、すいか、ハトムギ、菊の花(香菊花(しゃんきっか))など
あなたに合った漢方薬をお出し致します。ご相談、お待ちしております。