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季節と皮膚の密接な関係
皮膚も季節の気候変動を受け、周期的に変化が現れます。
季節にあった対処法をすれば早く改善されます。
●肌カレンダー 春夏秋冬
二十四節気:立春 春分 立夏 夏至 立秋 秋分 立冬 冬至
春は風が吹き、肌は敏感になる
夏は蒸暑く、肌は脂っぽくなる
秋は乾燥し、肌も乾燥する
冬は寒く、肌は冷えて亀裂を起こす
●四季の皮膚特徴と対処法
春は気分が落ち着かず、皮膚も敏感になる。
イライラしないようゆったりした気分で過ごすよう努める。
夏は蒸暑いので熱や湿気を取る食べ物や漢方薬を飲み、心も落ち着かせる
秋は乾燥するので肺を潤し元気にする食べ物や漢方薬を飲み、肌を潤す
冬は寒いので温め、血行を良くする食べ物や漢方薬を飲む
常に胃腸を整え、解毒する食べ物や漢方薬を飲む
●五季(春・梅雨・夏・秋・冬)における皮膚病傾向
春(敏感);じんましん・接触性皮膚炎・痒疹・ビダール苔癬・急性湿疹など
梅雨(ジトジト):汗疱・あせも・湿疹・水疱症・真菌症など
夏(暑熱):日光性皮膚炎・日光性じんましん・ニキビ・真菌症・脂漏性皮膚炎・膠原病
秋(乾燥):尋常性乾癬・ジベルバラ色粃糠疹・慢性湿疹・皮膚掻痒症など
冬(冷え・亀裂)尋常性乾癬・皮脂欠乏症・皮膚掻痒症・しもやけ・慢性湿疹・
寒冷性じんましん・膠原病など
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漢方と養生でアトピーの再発予防
日本薬剤師会学術大会が大宮スーパーアリーナとソニックシティで9月23日に行われました。
その際ウエマツ薬局植松光子も
「アトピー性皮膚炎の再発予防は漢方と養生で」をテーマに発表しました。
皮膚病治療で有名な中国雲南中医薬大学の調査によるとアトピー性皮膚炎の再発率は80%です。
ステロイド軟膏で抑えて、赤みが消えてもやめればまた赤くなり、ステロイド軟膏では治らない、ときっぱりとやめてしまって、ひどいリバウンドで苦しんでいる方が多くいらっしゃいます。
調剤薬局で研修している薬学生が
「アトピー性皮膚炎の患者さんが来なくなったのは治ったからだと思っていた」と言いました。
来なくなったのはもちろん治った方もいると思いますが、とステロイド軟膏では治らないから、と他の治療に走る人もいるのです。
アトピー難民ともいわれています。
ステロイド軟膏をやめても悪くならないためには、漢方と養生をステロイド軟膏と併用して皮膚を丈夫にしていけばいいのです。
ステロイド軟膏もそのうちに使わなくてもよくなっていきます。
先日も15年前に2回来店されただけで、アトピー性皮膚炎のため真っ赤だった顔が漢方できれいになり良くなり、それ以来一回も再発していない、という方が本当に久しぶりに来店されました。
「その時教えていただいた食事をずっと守ってきたので再発しなかったのでしょう。
本当に感謝しています」
と言われ、うれしく思いました。
ストレスがあっても悪化しない体質作りと食養生・寝る時間・皮膚症状にあった漢方薬で体調を整えていけば再発は防げると思っています。
大会に参加された多くの方が私の発表に興味を持ってくださいました。
私の考えが世に広く行き渡り、多くのアトピー性皮膚炎で苦しむかたの一助になればうれしいです。
このブログを読まれたかたも、このような方法があることをほかの方に教えてください。
中医学(現代中国漢方)では「皮膚は内臓の鏡」と言います。内臓の弱りが皮膚に出てくるのです。
体質を大きく分けますと
*イライラタイプ・・不眠・イライラしやすい → 結果:ストレス、環境の変化で悪化、再発しやすい
*胃腸タイプ・・下痢・便秘・胃弱 → 結果:皮膚が弱い・お菓子や酒で再発しやすい
このような体質を考慮しながら漢方薬を飲んでもらいますと20年、30年経っても再発しにくいのです。
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痒疹が漢方で改善し感謝の声
先日女性のお客様から全身の痒疹が見事にきれいに治り、
「感謝しかない」と言われました。
全身に4、5mm大の黒い痒疹が25歳頃から広がり、どこの医療機関でも治らない、
といわれて12年間過ごして来られたそうです。
黒い色は瘀血(おけつ)です。瘀血を治すのは漢方の得意分野です。
2年間漢方の煎じ薬を飲み、すっかりきれいになりました。
そこで煎じ薬は休みたい、ということでしたので、お休みして、
免疫をアップする顆粒の漢方薬に変えました。
若い女性が全身黒い斑点に覆われ、どんなにか悲しみ、苦しんだことでしょう。
彼女の「感謝しかない」という一言にすべてが含まれているような気がしました。
私も中医学の教えの通り当たり前のことをしただけですので、本当にうれしく思っています。
ご本人の直筆の「喜びの声」と私のコメントはこちらをどうぞ。
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アミロイド苔癬を漢方で治そう
アトピー性皮膚炎などで見られる、黒ゴマがまぶされたようになる、アミロイド苔癬。
どこの皮膚科でも治らないと言われるようですが、症状に適した漢方薬を飲めば良くなる方が多いです。
例えてみれば、焼け焦げの鍋の底のようなもの。
周りの薄いところから少しずつこすっていけば、最後には頑固な黒い塊も取れていきますよね。
漢方の治し方も同じです。
皮膚を丈夫にしてかゆみ赤みに良い漢方を飲んでいくと、掻く回数も減り、少しずつ黒いものも減っていきます。
根気がいるのは焼け焦げと同じです。年数がかかりますが、だんだん薄くなり、消えていきます。
同時にいつの間にか体調もよくなり、アトピーも治っていることも多いです。
希望を持って治していきましょう。
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