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薬膳ドライフルーツ、枸杞の実の魅力にはまって・1
写真:北京市内有名薬膳スイーツ店で店員さんと
*内容
①中国の人の高くても身体によいものを買う習慣
②薬には上中下とある
③不老長寿の食べ物上品(じょうほん)とは
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①中国では薬膳ドライフルーツ売り場は人だかりで一杯。
ケーキより値段が高いのに、ケーキ売り場より人気の高い中国の薬膳ドライフルーツ売り場です。
ケーキもおいしいけど、ドライフルーツの方が高くても体によいから、と北京っ子は言います。
中国の人は、食べ物を人に勧めるときは「美味しいわよ」というより「体にいいですよ」と言います。
そして眼にいい、とか肌をきれいにする、と効き目をよく知っています。
健康に関して養生法を詳しく親が子に教えています。
2000年前にすでに養生書と漢方処方の本「黄帝内経」「傷寒論」ができているのですから。
薬食同源(医食同源は造語)は病気を治す生薬も食べ物もともに生命を養い健康を保つために欠かせないもの、源は同じという意味です。
②中国最古の薬物書「神農本草経」は漢方薬を上品(じょうほん)、中品、下品に分類しその上品(じょうほん)に記載されているものは、生命を養い、元気を益し、不老長寿の作用がある、と120種類書かれています。
③その上品の多くは、なじみのある食べ物であり、薬膳ドライフルーツとして親しまれています。
例えばハトムギ・蓮・枸杞・ミカン・菊・人参・ナツメ・などがあります。
これらはドライフルーツとして手軽に食べられ、ほかに胡麻・肉桂・山芋(山薬)などがあります。
薬膳茶としても使われています。
薬膳は「中医学の理論にもとづいて食材を選び調理される食事」であり、食養生と食事治療のことを指します。
そのためには毎日摂って害がなく、しかも飽きずに食べられるものが最適です。
先ほど述べた漢方の上品は、まさにぴったりです。
次回は「薬膳ドライフルーツ、枸杞の実の魅力にはまって・2」
枸杞(くこ)の実について、お伝えします。
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七草粥で胃腸を休めましょう
昨日、買い物に行くと、七草粥のセットが売っていました。
七草粥は、1月7日の朝に春の七草が入ったお粥を食べるのですが、
お粥で胃を休め、七草の働きで、無病息災を求めたのだと思われます。
年末年始で食べ過ぎ、胃腸が疲れている方は多いと思います。
「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、
ほとけのざ、すずな、すずしろ」
この七つが七草粥の材料です。
「すずしろ」とは大根の古い呼び名です。
大根は消化を助けるので、大根だけでも入れてお粥を作るのも、
胃腸にはありがたい♪
今年も健やかに過ごせるよう、皆さんもご自愛くださいね。
スタッフ堤
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大根で胃腸の疲れをとりませんか?
クリスマスや年末年始のお食事で食べ過ぎが続き、少し胃腸が疲れてきました。
そこで、夕食は大根をたっぷり入れたお鍋にして、胃腸もホッとしたようです。
皆さんも胃が疲れていませんか?
消化しきれないものはコレステロールや脂肪となってたまります。
あるいは皮膚に出てきてニキビやアトピーの赤み、ジクジクが増えます。
中医学では「食べたものが皮膚の下に溜まる」と言います。
ごちそうをおいしく食べた後にすっきりさわやかにする優れものが「大根」です。
大根の性質は「涼」味は「甘くて辛い」
大根は消化促進、胃もたれに効くジアスターゼや解毒機能強化や整腸作用、
さらに抗血栓の働きを持っている優れものです。
中医学では大根の種が用いられ、おなかが張って苦しいとき、
大根の種にお湯をかけて飲むとおなかがすっきりします。
スタッフ堤
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寒さ対策が大切な季節です!
こんにちは。
ウエマツ薬局薬剤師 熊澤です。
12月22日は「冬至」で、ゆず湯に入り、ゆずの香りに癒され、温まりました。
冬至から日が延び始めますが、寒さはだんだん厳しくなってきますので、
寒さ対策が大切な季節です。
この「寒さ」は、心身に悪影響を与えるものを「寒邪(かんじゃ)」といい、
寒邪は心身を縮こませて動きを鈍らせます。
血流の滞りによる冷え、痛みや新陳代謝、免疫力の低下等も起こりやすいといわれています。
今回は、身体を温める自分の楽しみの1つの「お茶」について調べてみました。
緑茶も紅茶も烏龍茶も同じ「チャノキ」の葉っぱで、
茶葉の発酵度合いによって色や味が異なるそうです。
中国では、お茶の発酵度の違いによって、
不発酵茶(緑茶)、
弱発酵茶(白茶)、
弱後発酵茶(黄茶)、
半発酵茶:烏龍茶(青茶)、
後発酵茶:プーアル茶(黒茶)、
完全発酵茶(紅茶)の6つに分類されます。
発酵が進むと身体を冷やす力が減少するので、緑茶が1番身体を冷やします。
烏龍茶は、製造方法によってお茶の性質が変わるそうです。
緑茶に近い明るい色のお茶、文山包種、清香型鉄観音などは、身体を冷やし、
紅茶に近い濃い色のお茶、東方美人、濃香型鉄観音などは身体を温めます。
また、完全発酵の紅茶や熟成が進んだプーアル茶は身体を温めます。
私の最近のお気に入りのお茶は、青、赤やピンクの花びらが入っている、
白桃と苺などの香りのする紅茶です。
目で楽しみ、香りで気を巡らせ、温まっています。
「黄帝内経」には、「冬傷於寒、春必温病」とあり、
冬に「寒」の傷害を受けると春に病気を引き起こすとされています。
この冬は、元気に春を迎えるために、身体を冷やさないよう意識して、
お鍋やスープで身体の内側から温まり、温かいお茶を楽しみながら過ごしたいと思います!
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お腹のお掃除をしてくれる
こんにゃくは、こんにゃく芋という、里芋の仲間のイモをすりおろして、かためたものです。
このこんにゃく芋は、とても強いアクをもち、
その刺激で芋をかじったネズミが死んでしまうほどだとか。
そんな芋から、こんにゃくを誰が作ったのか、先人の知恵は素晴らしい。
こんにゃくは低カロリーで、食物繊維が多くて整腸作用がある健康食材と
認められてきましたが、更に、肌の保湿成分セラミドがこんにゃく芋に
たくさん入っていることが分かっています。
(写真:たけのことコンニャクのみそ煮
レシピはこちら→たけのことコンニャクのみそ煮 )
精進料理の名門とされている、四条家の記録(1626年)に、
徳川三代将軍家光を二条城に迎え入れた時、こんにゃくが出されたことが記されています。
精進料理に使う時に、豆腐やゴマなどと共に、食感の幅を与える食材として使われ、
また弾力のあるこんにゃくは肉の代わりに重宝したそうです。
我が家では、こんにゃくは煮物に、糸こんにゃくはきんぴらや肉じゃがなどに入れています。
日持ちするので、両方とも、冷蔵庫に常備しています。
子供たちが小さい頃から、食材の効能などを話しながら食事をしていたので、
「こんにゃくはお腹のお掃除をしてくれるんだよね~(*´∨`*)」
とよく言っていたのを思い出します。
こんにゃくの表面に切り込みを入れたり、手でちぎって断面をボコボコにしたりして、
味がしみこみやすくなるようにして使っています。
シンプルに味噌田楽もおいしいですね。
和食のイメージが強いですが、東南アジアや中国でも食べられているそうです。
他国のこんにゃく料理も食べてみたいですね
あなたの家庭ではどのように召し上がっていますか?
スタッフ堤