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食べ物と一緒に思い出す風景
近所の畑の中で蕗が一杯生えていました。
蕗を見ると、幼い頃を思い出します。
5歳の頃、家の裏庭に春になると蕗が一杯できます。
その蕗を見ると
「いやだなあ、また毎日食べさせられる」と思ったものです。
昭和25年頃のことです。八百屋もスーパーもない時代。
庭で採れるものだけを毎日食べていました。
あるとき、母に言いましたら、
細かく刻んで、お稲荷さんのように油揚げに包んで
巾着にして甘辛く煮てくれました。
子供です。蕗がみえなければいいのです。
それ以来大好きになり、今でも時々作っては当時のことを思い出します。
私の幸せな思い出です。
食べ物には、その食べ物と一緒に思い出す風景があります。
皆さんにも、思い出す風景がおありでしょう。
その風景と一緒に幸せをかみしめてくださいね。