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元気をくれる、娘の形見ハイビスカス
娘の形見のハイビスカスが今年ようやく咲きました。
冬越しがうまくいかず四苦八苦の末、美しい花をつけてくれました。
倒れる前日、母の日のために注文してくれ、母の日の前日に亡くなり、
ハイビスカスは母の日に娘の名前で届きました。
生理痛がひどくなり、子宮に膿がたまり、細菌に犯されていたのに、
医師も私も気がつかず敗血症で突然亡くなりました。
亡くなってからは茫然自失の3年間でした。
自分を責め 、漢方相談の合間に涙を流していました。
でも娘の患者さんのお坊さんの言葉で救われました。
「その時はそれが最善だったのです。」と。
それ以来、実に多くの方の助けを受け、
感謝の毎日を過ごすようになりました。
明るく楽しかった娘は、多くの患者さんに愛されました。
100人以上の方が花束を持ってお店に泣きながら来てくださいました。
遺された孫娘は、毎晩夜になると2時間ただ泣いたそうです。
幼い子にとって理由のわからない不安だったのでしょう 。
その孫のために兵庫県から出てきて
ずっと10年間同居して育ててくださった、連れ合いのお母さん。
残されて、1人犬と一緒に住んでいてくださったお父さん。
会社を5時には出社し、孫をおぶったり母親の役もした、娘の連れ合い。
この3人から愚痴を聞いた事は1回もありません 。
素晴らしい家族に娘は囲まれて幸せだったんだな、
と亡くなってから、つくづく思いました 。
そして何よりも愛する娘を亡くした、私の夫は
私よりも傷が深かったのでしょう。
それ以来、娘の名前はほとんど口に出しません。
でも娘が亡くなってから、私に対してさらに優しくなったような気がします 。
私が夢に見るのは
天国で、友達に囲まれ楽しそうに笑っている、娘の姿だけです 。
私が毎日感じるのは「感謝」です。
一生懸命毎日働いてくれているお店のスタッフたち。
私を支えて逆に励ましてくださる家族やお客様たち 。
娘は私に、感謝の心を教えてくれたような気がします 。
ぱっと明るく華やかなハイビスカス。
未来(みき)ちゃんありがとう。
楽しかったよ 。
元気で思いっきり薬剤師人生を楽しんだ、娘未来の半生を書いたブログ
「ある若い女性薬剤師の話」
よろしかったらお読みください。